第53回(2022年度)日本看護学会学術集会 幕張

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ポスター

ポスター10群 チーム医療

Tue. Nov 8, 2022 2:00 PM - 3:00 PM ポスター会場 (国際展示場)

座長:阿久津 美代

[ポスターM-10-3] 看護師とリハビリテーションスタッフの連携の実態と課題

大山 涼葉, 中村 奈緒子, 鈴木 佑介, 吉田 夏美 (山形県立中央病院)

Keywords:リハビリスタッフ、連携、情報共有

【抄録】
【目的】脳神経外科・内科病棟の看護師とリハスタッフの連携の実態と課題を明らかにする。【方法】対象者はB 病棟に勤務する2 年目以上の看護師22 名及びB 病棟患者を過去3年以内に担当したリハスタッフ24 名。質問紙は先行研究を参考に独自に看護師用とリハスタッフ用を作成し、選択肢は全て5 段階評価とした。調査内容は①基本属性、②患者・リハビリに関しての情報収集方法、③患者・リハビリに関して知りたい情報、④患者に介入する上での困難感、⑤看護師・リハスタッフ間での情報共有や意識について、⑥看護師・リハスタッフへの要望(自由記載)とした。対象者へアンケートを配布し結果は単純集計した。【結果】看護師22 名中21名、リハスタッフ24 名中19 名から返答があり有効回答率は100%。『医師の診察記事』『看護記録』を「いつも見ている」看護師は71% だった。『リハビリ記録』を「いつも見ている」看護師は38%、『看護記録』を「いつも見ている」リハスタッフは89.5% だった。『患者のADL 能力』『リハビリの内容や進行状況』を「とても知りたい」「まあまあ知りたい」と回答した看護師が95% だった。『リハスタッフよりADL 介助方法を教えてほしい』について「とてもそう思う」「まあそう思う」との回答が95%だった。『患者のADL 目標』を「とても知りたい」看護師は81% だった。『リハスタッフへ積極的にコミュニケーションを図っている』について「とてもそう思う」「まあそう思う」と回答した看護師が67% であった一方『看護師からコミュニケーションによる情報共有は十分にされている』について「あまりそう思わない」と回答したリハスタッフは26.3% だった。【考察】看護師はリハビリに関して知りたい意欲があるが、リハビリ記録の情報収集まで至っていない可能性がある。看護師は患者に合ったADL 介助方法を教えてほしいと思っており、今後の課題として挙げられる。8 割以上の看護師が患者のADL 目標をとても知りたいと感じていた。看護師はリハビリ内容や目標を把握できておらず、看護師が考えているよりもリハスタッフとコミュニケーションが図れていない結果となった。現状のリハビリカンファレンスでは双方のコミュニケーションの場になれていないため、今後ADL 目標の明記を導入し看護師とリハスタッフが話し合う場を設ける事でコミュニケーションの充足に繋がると考えた。