[ポスターM-26-3] A 病院の新型コロナウイルス感染症病棟に入院した患者への看護実践
Keywords:新型コロナウイルス、入院患者、看護実践
【抄録】
【目的】新型コロナウイルス感染症（COVID-19）患者への看護実践内容を明らかにし、看護の特性を検討する。【方法】1. 研究デザイン：質的記述的研究 2. 研究対象者：2021 年9 月～ 11 月の期間に、A 病院COVID-19 病棟で看護実践経験を有する看護師11 名 3. データ収集方法：対象者の看護経験年数を考慮した上で3 ～ 4 名のグループを編成し60 分程度のフォーカスグループインタビューを実施した。許可を得た上で内容を録音した。4. データ分析方法：録音内容から逐語録を作成し看護実践内容を抽出してコード化した。次に類似性に基づきカテゴリー化した。信頼性確保のため、分析過程では研究者間で繰り返し検討し、分析結果は対象者に説明し妥当性を確認した。5. 倫理的配慮：対象者へ研究の目的や方法、自由意思での参加、個人情報の保護等を説明し同意を得た。【結果】看護師平均年齢35.9（± 9.1）歳、臨床経験年数の平均は12.9 年であった。逐語録より140 コード、34 サブカテゴリ、13 カテゴリが抽出された。カテゴリは［隔離下にある患者への身体状況や生活背景の情報収集の困難感］［今までに経験したことのない厳重な感染防護対策を実施しながらの看護］［隔離下にある患者への処置物品の工夫と配慮］［隔離下・他者との交流制限にある患者への気分転換活動の工夫］［特異性が高い病棟での看護実践の創意工夫］［外国人の患者への言語・食事・宗教等を考慮した異文化看護］［隔離下の環境で療養生活を送る精神疾患、認知症を抱える患者への看護］［看護師自身に対する感染リスクを抱えながらの看護］［病棟での勤務により生じる不安や精神的疲労を抱えながらの看護］［隔離状態に伴う精神的ストレスが増大した患者からの言動や行動に対し看護師が抱く恐怖心と対応困難感］［隔離下の患者への家族を含めた終末期の看護実践の困難感］等であった。【考察】看護の特性は隔離や厳重な感染対策という特殊な環境下での看護実践であり、経験知や課題克服に向けチーム連携を行うことで看護が創意工夫され、看護の質向上に繋がっていることが示唆された。看護師は未知の感染症に対し緊張感を持ち、不安や精神的疲労を抱えながら、情報交換・スタッフ間の密な連携、病棟の体制等を試行錯誤していた。身体的・精神的疲労軽減に向けたマネージメントを行い看護師が病棟でも安心して働ける体制作りが重要である。
【目的】新型コロナウイルス感染症（COVID-19）患者への看護実践内容を明らかにし、看護の特性を検討する。【方法】1. 研究デザイン：質的記述的研究 2. 研究対象者：2021 年9 月～ 11 月の期間に、A 病院COVID-19 病棟で看護実践経験を有する看護師11 名 3. データ収集方法：対象者の看護経験年数を考慮した上で3 ～ 4 名のグループを編成し60 分程度のフォーカスグループインタビューを実施した。許可を得た上で内容を録音した。4. データ分析方法：録音内容から逐語録を作成し看護実践内容を抽出してコード化した。次に類似性に基づきカテゴリー化した。信頼性確保のため、分析過程では研究者間で繰り返し検討し、分析結果は対象者に説明し妥当性を確認した。5. 倫理的配慮：対象者へ研究の目的や方法、自由意思での参加、個人情報の保護等を説明し同意を得た。【結果】看護師平均年齢35.9（± 9.1）歳、臨床経験年数の平均は12.9 年であった。逐語録より140 コード、34 サブカテゴリ、13 カテゴリが抽出された。カテゴリは［隔離下にある患者への身体状況や生活背景の情報収集の困難感］［今までに経験したことのない厳重な感染防護対策を実施しながらの看護］［隔離下にある患者への処置物品の工夫と配慮］［隔離下・他者との交流制限にある患者への気分転換活動の工夫］［特異性が高い病棟での看護実践の創意工夫］［外国人の患者への言語・食事・宗教等を考慮した異文化看護］［隔離下の環境で療養生活を送る精神疾患、認知症を抱える患者への看護］［看護師自身に対する感染リスクを抱えながらの看護］［病棟での勤務により生じる不安や精神的疲労を抱えながらの看護］［隔離状態に伴う精神的ストレスが増大した患者からの言動や行動に対し看護師が抱く恐怖心と対応困難感］［隔離下の患者への家族を含めた終末期の看護実践の困難感］等であった。【考察】看護の特性は隔離や厳重な感染対策という特殊な環境下での看護実践であり、経験知や課題克服に向けチーム連携を行うことで看護が創意工夫され、看護の質向上に繋がっていることが示唆された。看護師は未知の感染症に対し緊張感を持ち、不安や精神的疲労を抱えながら、情報交換・スタッフ間の密な連携、病棟の体制等を試行錯誤していた。身体的・精神的疲労軽減に向けたマネージメントを行い看護師が病棟でも安心して働ける体制作りが重要である。