第53回(2022年度)日本看護学会学術集会 幕張

Presentation information

ポスター

ポスター27群 看護教育~新型コロナウイルス感染症下における基礎教育~

Wed. Nov 9, 2022 2:00 PM - 3:00 PM ポスター会場 (国際展示場)

座長:髙𣘺 久美

[ポスターM-27-2] 新型コロナ感染症状況下の中の基礎看護学実習2 における看護学生の学びの様相

-マスク着用における受け持ち患者とのコミュニケーション-

石井 俊行 (兵庫大学看護学部看護学科)

Keywords:基礎看護学実習2、マスク着用、学び、受け持ち患者、コミュニケーション

【抄録】
【目的】新型コロナ感染が継続する医療状況下における看護学実習は、実習の中止、実習時間の短縮とフェイスシールド&マスクを着用して実習に臨むなど、看護教育機関は実習施設と調整を行い、健康に留意して取り組んでいる。本研究は、新型コロナ感染状況下の中で基礎看護学実習2 における看護学生の学びの様相を、マスク着用における受け持ち患者とのコミュケ-ションに焦点を当てて考察した。【方法】対象は、A 大学看護学科2 年生で基礎看護学実習2 を履修、研究者が担当した学生5 名。実習終了後、基礎看護学実習2 においてマスク着用における受け持ち患者とのコミュケ-ション場面を振り返りグループディスカッションを60 分程度実施した。実施した内容をIC レコーダーに録音、後に内容を書き出し意味内容が類似するものをカテゴリー化して分析した。倫理的配慮:本研究は、所属施設の研究倫理委員会の承認を得た。対象者には、履修科目の成績には関係は無く、参加は自由意思であり、参加拒否による不利益が生じないこと、匿名性の遵守、データ管理、研究成果の公表について口頭と書面で説明を行い同意を得た。開示すべき利益相反関係にある企業等はない。【結果】受け持ち患者を通して看護学生のコミュニケーションにおける学びとして、マスク着用時は「患者の声が聴き取りづらい」「表情が読み取りづらい」「聴く姿勢を表す」「患者との関係づくり」「患者の状態に合わせた話し方」以上の5 カテゴリーが抽出された。【考察】学生は、患者の声が小さくこもった感じで聴き取りづらい時は患者の近くでタッチング法を用いたコミュニケーションを実施、理解につなげていた。また、患者のマスクに覆われていない部分の顔表情を細かく観察し、ポーズなども活用していた。新型コロナ感染状況下の看護学実習では、患者と学生双方のマスク着用が必須であり、患者と向き合う姿勢、立位置、治療経過を踏まえた患者の個別性による適切なコミュニケーション指導が必要となる。【結論】新型コロナ感染下における基礎看護学実習2 では、マスクを着用した受け持ち患者とのコミュニケーションで学生は、近くでタッチング法を活用、マスクに覆われていない部分の顔の表情などから聴く姿勢を学び、患者との信頼関係、患者の状態に合わせたコミュニケーションを行って学びにつなげていた。