第53回(2022年度)日本看護学会学術集会 幕張

Presentation information

ポスター

ポスター30群 安全・安楽への支援②

Wed. Nov 9, 2022 2:00 PM - 3:00 PM ポスター会場 (国際展示場)

座長:飛世 真理子

[ポスターM-30-1] 集中治療棟に勤務する看護師の気管挿管患者の口腔ケアの実態

栗林 恵1, 上野 陽子1, 徳本 みさき1, 宮崎 早苗1, 稲村 尚子1, 塚原 節子2 (1.黒部市民病院, 2.東京医療学院大学保健医療学部看護学科基礎看護学)

Keywords:人工呼吸器、人工呼吸器関連肺炎、口腔ケア、ICU

【抄録】
【目的】集中治療棟に勤務する看護師の気管挿管患者の口腔ケアの実態を知る。【方法】本研究に同意を得られた看護師22 名に対し、気管挿管患者の口腔ケア時にポイントとしていることを1 人8 項目書き出してもらった。得られたデータを本研究の趣旨に合うようにコード化しカテゴリーを抽出した。【結果】得られたデータを本研究の趣旨に合うようにコード化カテゴリー分類した結果、16 のサブカテゴリー、5つのカテゴリーが抽出された。【考察】<短時間で行うためにスタッフを確保する>は、ケア開始前の周囲の環境調整や状況判断について考えている。A 病棟には生命維持装置装着患者や全身麻酔下の術後管理患者が入室しており、看護師2名でのケア中も他患者の対応や観察が行える環境が整っているか、整えることができるかを臨機応変に判断する必要があり、A 病棟ならではの環境が反映されたと考えられた。<人工呼吸器関連肺炎にまつわる誤嚥予防を行う>は、VAP の原因となる誤嚥を予防するための実施時の手技について考えている。安静度や循環動態を考慮しながら誤嚥させないためのケアとして体位やカフ圧調整、物品の選択が重要であることが認識されていると考えられた。<口腔ケア前後での気管チューブの固定と観察を行う>は、気管チューブ管理の重要性について考えている。看護師2 名でケアを行い安全に管理することや日々変化する口腔内状態を観察すること、口腔内トラブルに合わせたチューブ位置や固定位置を考慮するなど難しいケアをスタッフが日々苦渋しているという認識が反映されたと考えられた。<口腔ケア前後での呼吸・循環の評価を行う>は、口腔ケア実施前・実施中・実施後の呼吸循環動態について考えている。常時モニター監視・呼吸循環動態の変動を常に意識しながら観察を行っているA 病棟の環境が反映されたと考えられた。<予定外もしくは計画外抜去のための鎮静評価を行う>は、口腔ケア前後での患者の鎮静評価について考えている。自分で意思を伝えることができない患者の体動や表情を常に意識し、ケアの中でも重要と捉えていると考えられた。