第53回(2022年度)日本看護学会学術集会 幕張

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口演

口演18群 新型コロナウイルス感染症下の看護~変化する患者・家族のニーズへの対応~

Tue. Nov 8, 2022 3:30 PM - 4:30 PM 口演会場6 (104)

座長:皆本 美喜

[口演M-18-2] COVID-19 流行期に外来心臓リハビリテーションに通わなくなった高齢患者の生活習慣と活動の実際

西澤 恵子, 三船 晃子, 中村 一代 (千早病院)

Keywords:心臓リハビリテーション、高齢者、COVID-19、活動

【抄録】
【目的】COVID-19 流行期に外来心臓リハビリテーション再開後に通わなくなった高齢患者の生活習慣と活動の実際を明らかにする【方法】2020 年3 月~ 2021 年3 月、COVID-19流行で外来心臓リハビリテーション(以下心リハ)を中断され、再開後に通わなくなった高齢者を対象に生活習慣と活動の実際について半構造的面接を行った。逐語録を作成し質的記述的方法で分析を行った。対象者に、研究目的、参加の自由、プライバシー保護、学会発表予定を文書と口頭で説明し、同意書に署名を得た。【結果】対象は7 名、平均年齢77.4歳、男女比5:2 分析の結果、《COVID-19 流行期の活動自粛》《COVID-19 流行期の体重の変化》《心リハ以外の運動継続》《外出自粛で新たに工夫したこと》《心リハ中断による運動量の低下》《感染予防対策の負担》《人と接することによる感染への恐怖》《高齢で基礎疾患があることによる感染への不安》《趣味・社交活動の減少》《外出自粛下での気分転換活動》の10 カテゴリが抽出された。《COVID-19 流行期の活動自粛》《COVID-19 流行期の体重の変化》では、外出機会を最低限にとどめ、活動量減少、体重増加に繋がっていた。《心リハ以外の運動継続》《外出自粛で新たに工夫したこと》では、人ごみを避けた散歩やエルゴメーターを使用した運動を継続していた。《心リハ中断による運動量の低下》では、運動の必要性を認識しつつ行動に至らなかった。《感染予防対策の負担》では、外出時の感染予防対策に負担を感じていた。《人と接することによる感染への恐怖》《高齢で基礎疾患があることによる感染への不安》では、自身を基礎疾患のある高齢者と認識していた。《趣味・社交活動の減少》では、公園の閉鎖・観劇中止など趣味ができず、人との交流が減少した。《外出自粛下での気分転換活動》では、園芸や読書など趣味を見つけ気分転換していた。【考察】患者は、COVID-19 感染に不安や恐怖を感じながら基礎疾患のある高齢者という認識を持ち、感染対策を講じつつ自宅で行える運動を継続、趣味を見つけ気分転換を行うなど新たな工夫を取り入れた生活をしていることが明らかになった。一方、活動量を維持できていない高齢者もいたため、電話や外来時に声をかけるなど直接的なアプローチが必要であることが示唆された。