第53回(2022年度)日本看護学会学術集会 幕張

Presentation information

口演

口演2群 外来における療養支援

Tue. Nov 8, 2022 2:00 PM - 3:00 PM 口演会場1 (302)

座長:相馬 泰子

[口演M-2-2] A 病院の慢性閉塞性肺疾患患者の継続看護における看護師の意識と取り組みの現状

岩島 美紀, 高田 美沙, 祖父江 繭美, 中野 瑠美 (JA 岐阜厚生連東濃中部医療センター東濃厚生病院)

Keywords:慢性閉塞性肺疾患、継続看護における看護師の意識、継続看護における看護師の取り組み

【抄録】
【目的】慢性閉塞性肺疾患患者の継続看護における看護師の意識と取り組みの現状を明らかにする【方法】呼吸器病棟15名の看護師と外来呼吸器チーム2 名の看護師に、半構成的面接を実施し、KJ 法を使用して分析した。研究以外に使用しないこと、参加の有無に関わらず不利益を受けないことを書面にて説明し同意を得た。【結果】逐語録より、病棟看護師の意識は59 のセンテンスから36 のコードが抽出され15 項目へ分類された。外来看護師の意識は6 のセンテンスから6のコードが抽出され5 項目へ分類された。病棟看護師の取り組みは124 のセンテンスから81 のコードが抽出され13 の項目へ分類された。外来看護師の取り組みは33 のセンテンスから27 のコードが抽出され5 の項目へ分類された。病棟看護師の意識から、⑴「対象者の心身の変化を外来看護師に伝えることが大切」外来看護師の意識から⑵「継続看護を行なうためには、外来看護師から病棟看護師へ働きかけなければならない」⑶「入院中の情報があると問題点を把握し継続的に関われる」⑷「外来診療の介助が看護師でないことが一番の問題である」であった。病棟看護師の取り組みは⑸「意思決定支援を含めた指導をする」であった。取り組めていないことは⑹「外来と連携不足」⑺「退院した対象者の情報を把握していない」であった。外来看護師の取り組めていないことは⑻「診察の場で患者の情報を得られない」であった。【考察】⑴⑸から病棟看護師は、入院中の患者を様々な視点から捉え、患者の抱える問題に対して看護介入を行なう意識がある。その経過や情報を退院後に外来看護師へ伝達し、外来において必要な介入が行なわれ病棟と外来が連携出来ることが長い経過で患者を支援することに繋がると考える。⑴⑶⑺から互いが情報共有の必要性を感じているが、個々に介入しており互いの情報共有する機会がない現状がある。⑷⑻から外来看護師は診察の介助は医療事務であり、看護師が診察に関われず、患者の情報が得られないジレンマを抱いており、⑸の取り組みはなかった。本来であれば、発病時からの意思決定支援が重要である。結論として、病棟・外来看護師は、看護ケアの場は異なっても対象者の心身の変化や生活状況などを捉え、切れ目のない看護を提供するという意識と取り組みがあった。また、互いに共同して情報共有を行ない、連携強化したいという意識はあるが取り組みはなかった。