第53回(2022年度)日本看護学会学術集会 幕張

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口演

口演41群 チーム医療

Wed. Nov 9, 2022 9:30 AM - 10:30 AM 口演会場6 (104)

座長:鈴木 美央

[口演M-41-2] 地域包括支援センターにおける専門職の活動目標の支援

-目標面接の関わりと活動支援経過の分析から-

三浦 睦 (能代市本庁地域包括支援センター)

Keywords:地域包括支援センター、活動支援、専門職

【抄録】
【目的】地域包括支援センター(以下センター)は住民の多様なニーズに対応するため、専門職(保健師・ケアマネジャー・社会福祉士)が自身の役割を認識し活動目標を立案、実践することがセンター活動の機能強化に繋がると考える。今回、管理者による目標面接や活動支援の関わりが、専門職の行動変容にどう影響したか明らかにする。【方法】令和3 年4 月~ 12 月、各専門職6名を対象に行う。4 月、目標面接で活動目標について職種別に新たな取り組みを助言する。その後実践を支援し、9 月の組織が行う評価面接で行動変容を分析する。12 月、管理者の活動支援についてアンケート調査を行い評価する。倫理的配慮:施設の倫理委員会の承認を得て実施する。【結果】4月の目標面接時、各専門職の目標設定や活動実践に対し、新たな発想や取り組みを提起した目標立案を助言した。保健師は、新たな地域で介護予防教室を開催することや教室内容の見直し等の変化があったが、実践経過時、会場交渉や地域の選定に躓いた。その際、管理者が介入し、実現できる方法と意欲を示す関わりを行い実現に至った。ケアマネジャーは、病院看護師に福祉サービス活用方法のOJT を計画した。最初は不安を口にして消極的だったが、肯定的な声掛けや初回に同行する支援を行った結果、満足感や自己の課題を発見し、積極的な態度に変化した。活動支援のアンケート結果では、目標面接時の助言を「理解できた」「できなかった」の回答が半数に分かれた。また、「活動支援中にようやく助言の意味を理解した」と回答した職員が1名いた。更に、経験知が浅い職員1名が、「もっと助言してほしい」と回答していた。【考察】管理者の目標面接時、職種別に役割の期待感や具体的助言により目標設定や対策立案は具体化できた。反面、理解力や発想力の違いも明らかになった。専門職は、職歴や教育課程、経験値に違いがある。そのため、そのことを前提に、本人が自己を客観的に捉え、課題に気づき、目標設定ができるような動機づけ、個別的な関わりの工夫が必要と考える。また、本人の主体的な意向を引き出し、目標設定でき、実践に導く関わりが重要である。今回、管理者は目標達成の進捗度を定期的に把握しながら活動支援を行い、支援者であることを明確に示す関わりが目標達成に繋がった。こうした支援は、センター活動の機能強化やスタッフの安心や意欲向上に結びつくと考える。