第53回(2022年度)日本看護学会学術集会 幕張

講演情報

口演

口演46群 看護管理~効率的で質の高い看護に向けた取り組み~

2022年11月9日(水) 12:40 〜 13:40 口演会場7 (105)

座長:網川 敏

[口演M-46-2] アメーバナーシング・システムにおけるリーダーの感性特徴

島津 猛洋, 粒来 直美, 佐藤 美香子 (東鷲宮病院)

キーワード:アメーバナーシング・システム、リーダーシップ、リーダーの感性

【抄録】
【目的】組織が活気にあふれ、やりがいを持って仕事のできる職場作りは重要であり、その要となるのが管理職を支えるリーダーである。A 病院ではアメーバナーシング・システムを導入しており、特にリーダーの力量がチーム活性に影響を及ぼしている。アメーバナーシング・システムにおいて、チーム運営は縦の関係ではなく、横のつながりが重要であり感性型のリーダーが求められている。アメーバナーシング・システムにおけるリーダーの感性特徴を明らかにすることで、チーム運営の活性化、質の高い看護の提供につながると推測し、本研究をまとめここに報告する。【方法】対象:A 病院に勤務するモデリングリーダー(6 名)データー収集方法:質的記述的研究、分析方法:語りのコード化/ 意味を解釈してサブカテゴリーの抽出/サブカテゴリーの抽象度を上げてカテゴリー化倫理的配慮:東鷲宮病院倫理審査委員会の承認を得た。研究対象者に研究目的、趣旨、自由意志での参加、個人情報保護、研究参加の拒否及び途中棄権の権利を文章で説明し同意を得た。【結果】属性の平均年齢は50 歳代で看護経験年数25 年以上、語りから19 個をコード化11 個のサブカテゴリーと5 個のカテゴリーを抽出した。モデリングとなるリーダーの感性として、≪一体感を共に喜び合える思い≫≪信じ任せることのできる寛大な心≫≪公平に接する態度≫≪共に成長していこうと思う姿勢≫≪相手を包み込むようなやさしさ≫が挙げられた。【考察】5 個のカテゴリーからいえることは、モデリングとなるリーダーは対話を重視し、メンバーとの関係性は良きパートナーと捉え、共に成長していく大切な仲間という思いが、態度や姿勢に現れていることを知った。チームを運営していくうえでメンバーからの否定や反論など批判の声が上がっても、それをプラスの方向に向けさせる問題解決力とコミュニケーション能力、そして、ストレスマネジメントが行えているが故の精神的強さ、何より人間愛に富んだ人としての器の大きさが重要であると感じた。以上より、アメーバナーシング・システムにおけるリーダーの感性特徴を知ることができた。