第53回(2022年度)日本看護学会学術集会 幕張

講演情報

シンポジウム

シンポジウム4 地域包括ケア推進に資する外来看護職の活動

2022年11月9日(水) 09:30 〜 11:10 第2会場 (国際会議室)

座長:吉川 久美子

講師:岩澤 由子・古田 明美・青木 美佐子

[SY4-1] 外来における療養支援の現状と課題

~日本看護協会「外来看護実態調査」より~

岩澤 由子 (日本看護協会医療政策部部長)

【抄録】
 地域包括ケアが推進される中で、入院医療と在宅療養とをつなぐ外来看護職に求められる役割や期待が大きくなっている。日本看護協会では、看護職が外来で担っている役割や看護職員配置状況の実態を明らかにし、外来における看護職の役割や専門性の発揮に向けて必要となるシステム等について提言を行うことを目的に、2021 年度にすべての病院を対象に外来看護実態調査を実施した。
 調査結果からは、外来看護職が実施している療養支援の内容はいずれの医療機関でも基本的に変わらないものの、医療機能に伴う患者像による違いがあることが明らかとなった。地域において、看護職が相互に機能を補完し合い、看護の継続性を強化することが重要であり、専門性の高い看護師による組織横断的な活動の推進や、看護職のさらなる専門性発揮に向けたタスク・シフティングの推進、人材育成支援の必要性等が明らかとなった。
 本シンポジウムでは、外来看護機能、特に療養支援の実態と課題について報告することで、入院医療と在宅療養とをつなぐ外来看護職に求められる役割や期待について議論を深めたい。