第53回(2022年度)日本看護学会学術集会 幕張

講演情報

シンポジウム

シンポジウム4 地域包括ケア推進に資する外来看護職の活動

2022年11月9日(水) 09:30 〜 11:10 第2会場 (国際会議室)

座長:吉川 久美子

講師:岩澤 由子・古田 明美・青木 美佐子

[SY4-3] 在宅療養を支えるための診療所における看護機能と地域における連携について

青木 美佐子 (入澤泌尿器科内科クリニック法人事務局長兼統括看護部長)

【抄録】
 人口の少子超高齢化に伴い、医療提供体制は大きく変化し、外来が担う機能は多様化・高度化している。さらに地域包括ケアシステム推進により、医療・介護・保健・福祉が一体となり複数の慢性疾患を抱える高齢者の在宅療養支援が求められる。
 当院は、泌尿器科と透析医療を担う無床の診療所である。泌尿器科疾患は排尿障害から悪性腫瘍まで、対象患者は小児から高齢者までと幅広い。特に排尿に関する問題は高齢者になるほど複雑で、疾患のみならず生活支援への介入が必要になる。また、慢性維持透析患者は、高齢での導入や糖尿病、腎硬化症を原疾患となる患者が多く、心血管系をはじめ多くの合併症を有する。そのため医療連携を密にし、在宅療養を支援する多職種との連携が重要になる。私たち外来看護師は、地域の多職種間の調整役を担いながら患者と家族を包括的に捉え患者支援を実践してきた。
 専門性、特殊性の高い当院の地域連携における在宅療養支援の取り組みを報告し、診療所の外来看護の役割について考える機会としたい。