第53回(2022年度)日本看護学会学術集会 幕張

講演情報

シンポジウム

シンポジウム5 地域における戦略的看護職確保

2022年11月9日(水) 09:30 〜 11:10 第4会場 (301)

座長:寺口 惠子

講師:草野 哲也・森内 みね子・若月 裕子

[SY5-1] 看護職員確保対策の展望

草野 哲也 (厚生労働省医政局看護課看護職員確保対策官)

【抄録】
 これまでの取組を通じて、就業看護職員数は増加して推移しているが、今後の現役世代の急減と高齢化の進行に伴う看護ニーズの増加に対応するとともに、今般のコロナ禍を受けて、今後の新興感染症の発生に的確に対応していく観点から、看護職の資質向上及び確保の推進が重要となっている。このため、デジタル改革関連法等に基づき、「マイナンバー制度を活用した看護職の人材活用システム」を構築することにより、マイナポータルを通じた看護職による自らの幅広いキャリア情報への簡便なアクセス・利用を可能にして、看護職の資質向上を支援するとともに、多様なキャリア情報の把握・活用を通じて、ナースセンターによる潜在看護職に対する復職支援の充実等を図っていく。また、看護職員の今後の需給の状況は、都道府県・二次医療圏といった地域ごとに大きな差異があり、ニーズが増大している訪問看護について求人倍率が高くなるなど、領域ごとの差異もある。このため、ナースセンター・都道府県・関係団体・ハローワークなどの関係者の緊密な連携の下、地域課題の解決に資するよう、看護職員確保対策を講じていくことが重要となる。