教育講演4 組織における心理的安全性

[IS4-1] 組織における心理的安全性

^○青島 未佳 (一般社団法人チーム力開発研究所理事)

【抄録】
　ここ数年で“ 心理的安全性” という言葉は、民間企業・自治体・医療法人・非営利活動法人などの様々な組織の中に急速に浸透した。実際に複数の企業がサステナビリティレポートや統合報告書において、組織における心理的安全性の重要性について言及している。また、経営者や人事役員は、先行き不透明な時代において企業が存続するためのキーワードとして、“ 心理的安全性” の必要性を感じ、これがないことに対する危機意識も高まっている。
　医療の世界では、“ 心理的安全性” は民間企業よりも早く着目されていた。医者や看護師などの専門職のメンバーが、患者の安全・安心を守っていくチーム医療の実現には、心理的安全性は欠かせない。
　チームとしてメンバーがお互いに助け合い、時には率直に指摘し合えることが、日ごろから潜むヒューマンエラーから組織を守り、組織の安全性・健全性を確保する肝となるのだ。
　本テーマでは、昨今バズワード化している“ 心理的安全性” の定義について、改めて確認するとともに、その誤解について説明するとともに、心理的安全性が低い職場及び高い職場事例やリーダーがとる行動についてお伝えをしていく。
　ぜひ職場での心理的安全性の実装の一助となれば幸いである。