第54回(2023年度)日本看護学会学術集会 大阪

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交流集会

交流集会4 助産師の多様な働き方

Sat. Sep 30, 2023 1:15 PM - 2:15 PM 第2会場 (特別会議場)

座長:太田 加代・中村 光世

講師:筏井 沙織・田中 優子・市川 香織

[KR4-3] 母子保健の推進に軸足をおいて働く

市川 香織 (東京情報大学看護学部教授)

【抄録】
 筆者は、厚生労働省への出向を機に、母子保健の中で助産師が果たす役割の大きさを実感した。なかでも、産後ケアは地域の中で助産師が担うべきケアであり、平成25 年に一般社団法人産前産後ケア推進協会(以下、協会)を立ち上げ、産後ケアの普及に努めている。現在、産後ケア事業は母子保健法に法制化され、急速に整備が進められている。
 大学教員として産後ケアを中心とした研究を進める傍ら、協会としては、産後ケア事業を自治体とともに実践してきた。産後ケアを実践していくと、産後ケアだけでは対応しきれず、訪問看護など継続的なケアにつないでいく必要性も顕在化してきた。特に周産期メンタルヘルスケアの支援である。そこで、協会で訪問看護ステーションを立ち上げ、助産師を管理者として母子への訪問看護を開始した。この実践は助産師の新たな事業展開でもあるが、課題も多い。地域で求められている助産師の専門性を活かす場と働き方、課題について紹介したい。