第54回(2023年度)日本看護学会学術集会 大阪

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口演

口演12群 DiNQLを活用した看護の質向上

Fri. Sep 29, 2023 3:00 PM - 4:00 PM 口演会場4 第9会場 (1202)

座長:板東 由美

[口演O-12-4] DiNQL データを活用した部署でのマネジメントを支援する取り組み

―係長を対象としたDiNQL データ活用の意識づけ―

川本 潤美, 今枝 加与, 市原 純子, 棚村 佐和子, 米山 亨, 小木曽 亜紀, 八橋 智子 (JA 愛知厚生連江南厚生病院)

Keywords:セカンドマネージャー、データマネジメント、推進委員会

【背景】セカンドマネージャーである係長は次期マネジメントを行う者であり、マネジメントを行うためのデータ収集や分析に慣れる必要がある。今まで、DiNQL データの入力は行っていたが、そのデータをどう活用したらよいかわからない係長が多かった。そのため、DiNQL 推進委員会は、データから自部署の強み・弱みを理解して課題を分析し、取り組みに繋げられるような活動を開始した。【取組み内容】2021年度より支援を開始した。5 月にDiNQL 推進委員会のメンバーで、新係長へDiNQL の概要の説明と、部署の問題についてデータを用いて分析する必要があることを伝え、意識付けを行った。6 月~部署でデータ入力し、データに慣れるようにした。12 ~ 1 月にはDiNQL データから自部署の労働と看護の質向上についての課題を分析、改善策を立案し係長会で発表、実践とその結果および評価については、翌年の6~7月に係長会で報告し、他部署の活用実践を共有している。【結果・成果】新係長は、「スタッフの時には知らない内容であり、導入があってDiNQL の仕組み、データの見方を知ることができ、良かった」と聞かれた。また、係長全体としては、「推進委員会で活動する前と比較すると、導入されてから、自部署での問題や課題についてのデータのことを意識するようになった」と聞かれた。2 年の活動を比較すると、初年度はデータの分析に戸惑う部署も多く、看護の質向上についての問題を抽出することに苦慮した。2 年目は「構造」「過程」「結果」を意識したデータ分析ができている部署もあり、全体的にはデータ抽出から課題、取り組みについて計画的に進められ、部署の改善活動に繋げることができていた。【今後への示唆】活用支援を開始して2 年と短く、改善する点は多いと感じる。しかし、2 年の活動でDiNQL データを各係長が認識し、そのデータを活用することができるようになった。データの分析方法については部署で差が見られるが、必要なデータを抽出・分析することで、部署の強み・弱みについて考え、対策を行うことで看護の質向上を意識することができた。今後は、DiNQL 推進委員会として、各部署の取り組み内容で良い看護につながった内容などを紹介していきたい。そして係長全体で、次期マネジメント者として意識的に、DiNQLのデータ活用に取り組めるように支援を続けていきたい。

DiNQL 関連演題の抄録については、商標登録 は省略しています。