第54回(2023年度)日本看護学会学術集会 大阪

Presentation information

ポスター

ポスター1 群 ワークエンゲージメントを高める

Fri. Sep 29, 2023 10:15 AM - 11:15 AM ポスター会場 (イベントホール)

座長:高木 仁美

[ポスターO-1-4] X 県における看護職の夜勤・交代制勤務に関する実態調査第3 報

―2014 年からの変化に焦点をあてて―

森田 要, 田中 珠実, 田中 和子, 石上 佐知子, 井沼 美知子, 佐々木 恵美, 那須 幸子, 村上 眞須美 (青森県看護協会看護労働環境対策委員会)

Keywords:看護職、夜勤、労働環境

【目的】X 県看護職の夜勤・交代制勤務に関する現状を明らかにする。【方法】1. 調査対象:X 県の病院93 施設、2. 調査内容:日本看護協会が実施した「看護職の夜勤・交代制勤務ガイドラインの普及に関する実態調査」用紙を使用した。3. 調査方法:無記名自記式アンケート調査、4. 調査期間:2021 年10 月~ 11 月、5. 倫理的配慮:研究目的や概要は文書で説明し、同意欄へのチェックとアンケート用紙の返送をもって研究への参加に同意したと判断した。X 県看護協会倫理審査委員会の承認を得た(承認番号22)。6. 分析方法:項目別に単純集計し、2014 年、2017 年の調査結果と比較した。【結果】回収数52(55.9%)であった。勤務形態は、3 交代制27 施設(52%)、2 交代制14 施設(27%)、ミックス型(同一病棟で異なる勤務形態を導入)2 施設(4%)、病棟ごとに違う9 施設(17%)であった。病棟ごとに違う勤務形態の施設は、2014 年0%、2017 年12.3%で増加傾向であった。「看護職の夜勤・交代制勤務ガイドライン」の遵守状況について、3 交代制勤務施設で実施率の高い項目は「基準2- 勤務の拘束時間」96.2%、「基準4- 夜勤の連続回数」88.8%、「基準6- 休憩時間」81.5%、「基準1- 勤務間隔」70.3%であり、実施率が20%以下の項目はなかった。「基準1- 勤務間隔」は、前回調査時には50%前後であったが70.3%に上昇した。「基準3- 夜勤回数」「基準5- 連続勤務日数」「基準8- 夜勤後の休息」は2017 年時よりも減少していた。2 交代制勤務施設における「基準2- 勤務の拘束時間」の実施率は前回調査時には20%以下であったが50%に上昇した。【考察】今回の調査は新型コロナ禍が影響した可能性があるが、病棟ごとに違う勤務形態やミックス型勤務を実施する施設が増加しているのは、患者やケアの特性に合わせた勤務形態の検討や看護師の生活リズムに合わせて多様な働き方を導入している施設が増えていることが推察できる。また、3 交代制の「基準1- 勤務間隔」は、勤務間インターバルの努力義務化により改善されていると考える。2 交代制の「基準2- 勤務の拘束時間」は、2017 年の調査における改善課題であったが、今回の調査で大きく改善が見られた。これは、長時間労働による看護職の健康への影響を考慮する意識が浸透してきていると推察する。