第54回(2023年度)日本看護学会学術集会 大阪

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ポスター

ポスター1 群 ワークエンゲージメントを高める

Fri. Sep 29, 2023 10:15 AM - 11:15 AM ポスター会場 (イベントホール)

座長:高木 仁美

[ポスターO-1-6] 重症心身障害児者病棟で勤務する職員の夜勤に対する思い

石原 加愛, 永池 由紀子, 岡田 直, 西田 文美子 (かがわ総合リハビリテーションセンター)

Keywords:重症心身障害児者病棟、夜勤、思い

【目的】重症心身障害児者施設(以下A 病棟とする)で勤務する職員の夜勤に対する思いを明らかにする。【方法】研究協力者:A 病棟で勤務している本研究に協力を得られた看護師4 名・生活支援員2 名。調査方法:質的帰納的記述研究。質問内容は、研究参加者に質問内容を示した用紙にあらかじめ自由に記述してもらった。不明点などは対象者に確認した。内容は、夜勤に対する思いを中心に自由に記述してもらった。データー収集期間:20XX 年9 月~ 20XX 年11 月。分析方法;データーから「夜勤に対して思っていること」「夜勤の印象」など夜勤に対する文脈を抽出し、抽出した文脈を1つの内容で区切り、1内容を1データーとした。1データー毎に要約、コード化し、サブカテゴリー、カテゴリー化した。分析に当たっては、研究者間の意見が一致するまで話し合いを重ね信頼性と妥当性の確保に努めた。本研究は当該倫理委員会の倫理審査を受け、承認を得た。なお開示すべき利益相反関係にある企業はない。【結果】56 の総データーから、10〔サブカテゴリー〕、4『カテゴリー』が抽出された。A 病棟で勤務する職員は、個々に〔夜勤で心がけていること〕や〔夜勤を継続するための努力〕があり、『無事に夜勤が勤まるために意識していること』があった。中でも〔夜勤で重症心身障害児者をケアする不安〕を軽減する為に、連携や協力の必要性を感じ〔メンバーとのコミュニケーションの大切さ〕を意識していた。さらに、『仮眠のストレスを改善するための工夫』を行い〔眠れない環境と理由〕の整理にも努めていた。このように〔夜勤へのモチベーション〕維持の方法や〔夜勤への心身の準備のために心がけている事〕があったが、『夜勤への心身の準備に対するストレス』も同時に感じていた。そして、〔夜勤明けで得られる解放感〕がある一方、〔夜勤での身体的負担〕があり『夜勤のストレスからの解放と身体的負担』を持ち合わせていた。【考察】A 病棟で勤務する職員は不安やストレスを抱えながら夜勤を行っていた。中でも自身の異常を知らせる事が困難な重症心身障害児者が対象である事からメンバーとのコミュニケーションを大切にし、無事に夜勤業務が行えるよう意識していた。このことから不安なく夜勤業務を行うために実践能力の向上と不安を口に出せるメンバーとのコミュニケーションが重要だと考える。