第54回(2023年度)日本看護学会学術集会 大阪

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シンポジウム

シンポジウム3 AI・ICT 等を利活用した看護業務の効率化による働き方改革と看護の質向上

Sat. Sep 30, 2023 9:00 AM - 10:30 AM 第1会場 (メインホール)

座長:竹下 康平

講師:細川 克美・黒田 直美・秋葉 洋司

[SY3-1] 患者の転倒・転落リスクをAI で予想し多職種連携で個別ケアを実践する!

細川 克美 (HITO 病院看護師特定行為研修センター副センター長)

【抄録】
 入院患者の高齢化率の上昇により、転倒・転落リスクに対するマネジメントの重要性が高まっている。従来の転倒・転落リスク判定では、入院患者の92%が危険度Ⅱ・Ⅲに該当している現状である。
 そこで、転倒・転落リスク判定に、転倒・転落予測システムAI (以後AI と略す)を用い、多職種連携で患者に即した転倒・転落防止策を実践し、その先にある機能回復、在宅復帰を見据えたケア構築に取り組んだ。
 成果:①転倒・転落リスク判定に係る時間が従来35 分から0 分へ削減。② AI によるリスク因子の高い患者の選別により、優先度の高い患者に対して適切な判断・対応が可能。③転倒・転落イシデント発生件数が176件減少。④看護記録の精度が向上。
 導入のポイント:①現場データのDX 化を進める。業務の可視化・業務整理が前提。
② AI に多くの看護記録を学習させる。AI 運用にはデータ解析の元となる情報が必要不可欠、AI に提供する情報が多いほど、リスク評価等の精度は向上。
 ③多職種連携