第54回(2023年度)日本看護学会学術集会 横浜

Presentation information

口演

口演33群 業務改善に向けた取り組み

Thu. Nov 9, 2023 2:30 PM - 3:30 PM 第7会場 (G312+G313)

座長:加藤 千恵

[口演Y-33-1] PFM看護師が実施する入院前オリエンテーションに対する患者のニーズ調査

井口 真由美, 網野 澄恵, 野本 亜希子 (公立阿伎留医療センター)

Keywords:PFM、Patient Flow Management、入院前オリエンテーション、入院前支援、患者のニーズ

【目的】2020 年度の診療報酬改定で200 点であった入院時支援加算が入院時支援加算1(230 点)、入院時支援加算2(200点)となり、より重要性が増した。A 病院では2016 年に多職種連携で退院支援を行うPatient Flow Management (以下、PFM)を導入し、入院前より統合的に患者の問題を査定している。この度、PFM の入院前オリエンテーション(以下、OR)への患者ニーズを把握するためにアンケート調査を実施した。【方法】2022 年10 月21 日から12 月19 日に外科、泌尿器科で全身麻酔下手術予約患者のうちクリニカルパス適応予定の37 名を対象に匿名、属性、「入院前OR での看護師の説明は分かりやすかったか」等の設問や「もう少し詳しく説明して欲しかった内容」等ニーズに関する24 設問[択一あるいは複数回答選択肢]と要望等の自由記載で構成した自記式アンケートを行った。自由記載は類似内容を纏めた。概要説明、協力依頼、協力の任意性、協力是非による不利益非発生保証、保守性確保等を説明する書面を配布し、同意下で回答を求めた。A 病院倫理委員会の承認を得て行った。(審査許可番号第161 号)【結果】外科12 名、泌尿器10 名、計22 名回収率59.5% であった。初回入院6 名・入院経験有り16 名、初回手術7 名・手術経験有り14 名、無回答1 名であった。PFM 看護師による入院前OR は「分かりやすかった」19 名(86.4%)「少し分かりにくかった」2 名(9.1%)無回答1名(4.5%)であった。看護師の説明の仕方・説明時間・説明用紙・入院準備については良い評価を得た。より詳しい説明の希望があった内容(複数回答)は、手術必要物品7 名(31.8%)、入院受付方法2 名(9.1%)であった。8 名から追加説明の要望(複数回答)があり、その内容は、Wi-Fi 環境、面会方法、携帯電話の使用、入浴・シャワー各3 名、術後の痛み緩和、術後の排泄、他5 項目2 名で、7 名の自由記載は入院生活、家族間の連絡方法、PFM での説明各4 名、入院前の各部署説明のシステム2 名であった。【考察】現行の入院前OR は概ね分かりやすく、良い評価が多かったが、本調査で追加の要望を把握できた内容は新たにマニュアルに加えたい。標準化した説明内容を掲載するとともに入院・手術経験によらず丁寧に個別に質問を受け付ける姿勢を示すことも明文化したい。