第54回(2023年度)日本看護学会学術集会 横浜

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口演

口演49群 DiNQLを活用した看護の質向上②

Thu. Nov 9, 2023 2:30 PM - 3:30 PM 第11会場 (G319)

座長:髙橋 陽子

[口演Y-49-4] DiNQL ベンチマークを利用した褥瘡委員会の目標管理

守屋 薫 (戸田中央総合病院)

Keywords:DiNQL、リンクナース、目標管理

【背景】
当院はDiNQL 事業に参加して以降、同じ病院内の各病棟比較のベンチマーク評価を利用し、褥瘡委員会のリンクナースの委員会活動に関する目標管理を実施している。今回、今まで実施した勉強会や看護実践改善のための取り組みを振り返り今後の課題を明らかにしようと考えた。
【取組み内容】
2019 年度より、毎年5 月に当院の看護部褥瘡委員会のリンクナースを対象に、DiNQL の病院内の各病棟比較のベンチマーク結果等の情報を共有し、各リンクナースが1 年間の活動の目標と計画立案を実施している。そのなかの症例のひとつに(以下、症例1)、仙骨部の新規褥瘡発生が多い病棟のリンクナースは、夜勤勤務帯の体位交換とおむつ交換の見直しに着手した。具体的には、現状の夜勤勤務帯では、高機能体圧分散寝具を利用していたため、入眠を妨げないために4時間毎のおむつ交換と体位交換を実施していた。しかし各患者のカンファレンスをさらにおこない、おむつ交換と体位交換の回数を再検討した。
次に二つ目の症例では(以下、症例2)では、踵の新規褥瘡発生が多かった病棟のリンクナースがスタッフの好発部位の除圧強化をはかるための意識向上に着手した。具体的には、リンクナースが中心となり、病棟内での除圧方法勉強会を実施した。さらに病棟スタッフが踵の除圧を意識するよう意識向上に着手した。
【結果・成果】
症例1の結果は、ベンチマークが改善した結果となった。症例2の結果は、意識は向上する結果がみられたが、ベンチマークの改善は長期的な経過と辿ったが、改善した結果となった。しかし、年度変更のためにリンクナースが変更になると、活動の継続が難しくなるという課題が明らかになった。
【今後への示唆】
リンクナースの目標管理や看護実践マネジメントにおいて、DiNQL ベンチマークを利用することは有効であることが、症例を振り返ったことで示唆されたと考える。

DiNQL 関連演題の抄録については、商標登録は省略しています。