[ポスターY-2-4] 他職種協働で看護師確保・離職防止への取り組み
Keywords:看護師確保、離職防止、他職種協働
【目的】A 病院は、400 床の地域医療支援病院、二次救急病院で急性期から回復期リハビリテーションのケアミックス病院である。2020 年より看護師の離職率が11.4%から14.4%へ増加し2022 年は看護師の確保率が100%に達しない状況となった。離職の理由は、結婚・健康上の理由・育児・労働条件であり、退職者からの改善提案は、時間外手当請求が取りやすくなる、人材の確保であった。看護師確保は、人事課と看護部で行っており、例年通りの看護師確保活動や離職防止対策では、看護師の採用増加は見込めないと考えた。そこで、看護師の新たな採用活動の活発化、看護師の離職防止を目的に、他職種協働の「看護師確保対策チーム」を結成し、看護師確保に取り組んだ成果を報告する。【方法】2022 年3 月経営委員会で看護師確保強化の決定がされ、2022 年4 月より人事課・総務次長・医事課長・企画課長の事務幹部メンバーと看護部で看護師確保対策チームを結成した。病院の経営状況・入院基本料取得状況も確認しながら活動できるメンバーを確保し3 つの取り組みを行った。1.採用活動は、ホームページの見直し・紹介業者の見直し・病院説明会をおこなった。2.離職防止対策として、看護職員の時間外手当が請求しやすくなる取り組みを行った。3.退職希望者への早期の看護部・事務部門との協働面接を行った。以上の取り組み内容は、所属長会議で情報共有した。【結果】2022 年度において、中途採用活動による看護師の確保率は、78%から88%へ前年度より増加した。看護師の職務満足度調査では、労働環境に関する評価が2.5 から2.6 へ前年度より0.1 ポイント上昇し、2023 年3 月の離職率は13.6%へ低下した。また、所属長会議への報告を通して、看護職の負担軽減に貢献するタスクシフトの提案も行われた。【考察】他職種協働による看護師確保の取り組みは、他職種と看護部の強みを考える機会となり、木田ら(2021)が述べている、施設の魅力が求人者に十分伝わる採用活動になったと考える。A 病院における他職種での看護師確保対策チームの活動は、次のような効果が期待される。1.院内での看護師確保対策・離職防止が推進される2.他職種間での看護師確保情報共有はタスクシフト・シェアの推進に寄与する。【結論】他職種チームで看護師確保対策に取り組む事は看護師確保と病院の活性になる。