[ポスターY-34-1] ICU 病棟看護師への挿管チューブによるMDRPU 予防ケア勉強会後の変化
キーワード:MDRPU予防ケア、挿管チューブ、勉強会
【目的】本研究は、挿管チューブによるMDRPU 予防の勉強会後の看護師の変化について看護師の思いを含めて明らかにした。【方法】質的記述的研究。対象者は、2019 年度に研究者が開催した挿管チューブによるMDRPU 予防の勉強会に参加した看護師15 名のうち、研究に同意を得られた13 名とした。データ収集は2021 年11 月と2022 年1 月の2 回に分けグループインタビューを実施した。分析は、インタビュー内容を逐語録に起こし、「挿管チューブによるMDRPU 予防に関する勉強会後の看護師の変化」について語られた文脈を抽出し、要約した。次に要約をコード化し類似する内容を集め抽出度を高めながら、サブカテゴリー、カテゴリーを命名した。倫理的配慮は、研究対象者に対して研究の趣旨、安全性と任意性の保障、個人情報の保護等について文書と口頭にて説明し同意を得た。本研究は所属する倫理審査委員会の承認を得て実施した。【結果】本研究対象者は、男性看護師3 名、女性看護師10 名、平均看護経験年数は8.9 年(4 - 17)で、他部署経験者は4 名であった。挿管チューブによるMDRPU予防の勉強会後の看護師の変化について、383 のコードが得られ、抽象的なものを除いて152 コードを分析対象とし、27のサブカテゴリーと5 のカテゴリーが命名された。病棟看護師は、勉強会実施後にアンカーファストへの交換が業務の一部となるといった< MDRPU 予防に対する意識の変化>について感じ、観察・ケアの視点や詳細な記録が記載できるようになったと< MDRPU 予防の実践の変化>を感じていた。また、予防ケアの実践により効果があったと実感することが< MDRPU 予防ケアの習慣化>へとつながり、< MDRPU予防の知識の定着>につながったと感じていた。しかし、スタッフが入れ替わる中で<勉強会の継続の必要性>を感じていた。【考察】1 回の勉強会ではあったが、予防ケアの選択肢や観察の視点が広がり意識変容をもたらすことができたと考える。また予防ケアに対し病棟全体が知識を習得し必要性を認識したことで、看護師同士声を掛けやすい環境に変化し、早期のアンカーファスト導入などのケアに変化が見られた。しかし、1 回の勉強会では知識の定着が難しく、スタッフの入れ替わりがある中で、根拠を持ったケアが行えるよう定期的に勉強会を行う必要性が示唆された。