第54回(2023年度)日本看護学会学術集会 横浜

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ポスター

ポスター8群 ポストコロナ社会の看護への示唆~看護の改善への取り組み②~

Wed. Nov 8, 2023 3:45 PM - 4:45 PM ポスター会場 (G1-G4)

座長:谷口 理恵

[ポスターY-8-4] 感染管理認定看護師による障害者支援施設等の感染対策に関する現場支援の効果

土屋 香代子1, 吉森 みゆき2, 齋藤 潤栄3, 立和名 聖子4, 西原 洋子5 (1.鹿児島市立病院, 2.今村総合病院, 3.南風病院, 4.いまきいれ総合病院, 5.鹿児島県看護協会)

Keywords:感染対策、障害者施設、現場支援

【目的】障害者やその家族等の生活を支える障害者支援施設等(以下、施設)での感染対策は、入所者(児)・利用者(児)が指示されたことが理解できず衛生行動がとれないなどの特性があり、個別の感染対策が実施できないなど困難な一面がある。施設の職員が感染管理に関する知識を習得するためには、ガイドラインや書物などの文献検索、研修会などから学習することができるが、感染者が発生した時のゾーニングや換気方法などは施設により構造が異なり、職員の知識を対象に合わせた感染対策に反映させることが困難である。今回看護協会が委託された事業で、感染管理認定看護師(以下、CNIC)が施設に対し感染管理に関する現場支援を行った。専門家による感染対策を現場で支援することが効果的であることを述べる。【方法】対象:A 県・B 市が施設に行った現場支援の希望施設(令和3 年度40 施設、4 年度47 施設)A県看護協会が行った現場支援を希望したCNIC(令和3 年度41 名、令和4 年度49 名)期間:令和3 年6 月15 日~令和3 年12 月4 日、令和4 年6 月21 日~令和4 年11 月30 日 介入研究:① CNIC による現場支援②チェックリストによる評価(CNIC による評価、施設職員による支援前後の自己評価)倫理的配慮:施設とCNIC が行ったチェックリストの結果は個人や事業者が特定されないように匿名化し、研究の目的を含めて実施について看護協会ホームページで通知した。【結果】1 施設の自己評価で低い項目は、個人防護具の着脱訓練、ゾーニング、個人持ちの手指消毒剤の導入であった。そしてCNIC の支援後で高くなった項目は感染者発生時の対応、換気方法、ゾーニング、個人持ちの手指消毒剤の導入だった。2 CNIC の評価で高い項目はワクチン接種、換気方法、面会方法・時間だった。低い項目は個人防護具の着脱訓練、個人持ちの手指消毒剤の導入だった。3 2 年連続で現場支援を希望された施設では、2 年目の評価で入浴介助・清拭、おむつ交換、食事介助などのが適切に実施されていた。【考察】1 専門家の現場支援は、施設に応じた効果的な対策が取れるようになった。2 2 年続けて参加した施設では、他施設で点数が低い、利用者へ直接ケアに関する項目が適切に行われていることがわかった。3 今回は行政が関わった事業であったが、今後も専門家における現場支援は必要であり継続させる事が課題である。