[SK1-1-1] コロナ禍における産科看護提供体制の実態と課題
【抄録】
【目的】目的は、コロナ禍における産科看護提供体制の実態と課題を明らかにすることである。【方法】研究協力者は、X 県周産期母子医療センター/ 感染症指定医療機関産科併設施設の看護部長9 名と産科師長9 名とした。コロナ禍の産科の人員配置、陽性妊産褥婦への管理についてグループインタビューを行い、実態と課題を抽出した。【結果】妊娠期は、3 施設は産科、4 施設は感染症病棟で陽性妊婦への対応をしていた。産褥期は、2 施設は産科(産褥早期)、5 施設は感染症病棟で対応していた。妊娠期の観察、胎児モニタリング、帝王切開のケア、乳房ケア、母児分離のため愛着促進のケア、育児技術獲得に向けた保健指導は、産科助産師/ 看護師が感染症病棟に出向いて実践していた。陽性妊婦から出生した児の管理は、様々(産科:新生児室隔離室、新生児室、個室、NICU/GCU/ 小児病棟)であった。産科で管理する場合は、他の新生児ケアと並行しての看護実践は大変困難であり、全施設がこの点を課題と認識していた。【考察】妊産褥婦へのケアは専門性が高く、感染症病棟に出向いてケアを実践しており、産科病棟への人員補填が必要と考える。妊産褥婦および新生児は感受性宿主でもあることから、産科病棟における感染管理は厳重な管理が求められるなかで、陽性妊産褥婦および新生児をどの病棟で管理するかは施設の状況や考えにより様々であった。出生直後の新生児には注意深い観察が必要であるが、正期産新生児は病床数としては入院患者としては扱われておらず、正期産新生児は母の付属物であり、入院患者数に含まれない。AAP/ACOG は新生児6 ~ 8 名に1 名の助産師等の配置を提言しており、看護提供体制の整備が必要と考える。
【目的】目的は、コロナ禍における産科看護提供体制の実態と課題を明らかにすることである。【方法】研究協力者は、X 県周産期母子医療センター/ 感染症指定医療機関産科併設施設の看護部長9 名と産科師長9 名とした。コロナ禍の産科の人員配置、陽性妊産褥婦への管理についてグループインタビューを行い、実態と課題を抽出した。【結果】妊娠期は、3 施設は産科、4 施設は感染症病棟で陽性妊婦への対応をしていた。産褥期は、2 施設は産科(産褥早期)、5 施設は感染症病棟で対応していた。妊娠期の観察、胎児モニタリング、帝王切開のケア、乳房ケア、母児分離のため愛着促進のケア、育児技術獲得に向けた保健指導は、産科助産師/ 看護師が感染症病棟に出向いて実践していた。陽性妊婦から出生した児の管理は、様々(産科:新生児室隔離室、新生児室、個室、NICU/GCU/ 小児病棟)であった。産科で管理する場合は、他の新生児ケアと並行しての看護実践は大変困難であり、全施設がこの点を課題と認識していた。【考察】妊産褥婦へのケアは専門性が高く、感染症病棟に出向いてケアを実践しており、産科病棟への人員補填が必要と考える。妊産褥婦および新生児は感受性宿主でもあることから、産科病棟における感染管理は厳重な管理が求められるなかで、陽性妊産褥婦および新生児をどの病棟で管理するかは施設の状況や考えにより様々であった。出生直後の新生児には注意深い観察が必要であるが、正期産新生児は病床数としては入院患者としては扱われておらず、正期産新生児は母の付属物であり、入院患者数に含まれない。AAP/ACOG は新生児6 ~ 8 名に1 名の助産師等の配置を提言しており、看護提供体制の整備が必要と考える。