第54回(2023年度)日本看護学会学術集会 横浜

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シンポジウム

シンポジウム5 看護の専門性の発揮に資するタスク・シフト/シェア

Thu. Nov 9, 2023 9:00 AM - 10:30 AM 第1会場 (G7+G8)

座長:井本 寛子

講師:小森 久美子・淺香 えみ子・高長 雅美

[SY5-3] 看護補助者の定着・協働促進に向けた業務の細分化とリンクナースの活用

高長 雅美 (富山県立中央病院看護部長)

【抄録】
 当院では2004 年から看護補助者の採用を開始したが、当初は応募が少なかったため、業務内容を細分化し、ユニフォームにて業種を区別した。業務内容は、物品搬送・補充および環境整備を共通項目として、①ベッドメイキングなどの周辺業務を行う看護助手(2004 年から)、②ヘルパー資格を有し直接ケアを行い、早朝夜間に勤務する看護補助者(2010 年から)、③事務的作業や入院オリエンテーション等を行う看護助手(事務)(2016 年から)と明確にされている。また患者の見守りやユマニチュード実践を行う学生アルバイトや、電子カルテ操作を行う病棟クラーク(2020 年から)が配属されている。
 このように看護補助業務の細分化に伴い、看護補助者の業務実施体制を整備した。業務規程の明文化と、看護補助者および指示を出す看護師への周知、看護助手フロアリーダー会によるフロア間の協力体制の促進、部署毎にタスク・シフト/シェア推進協力員を配置することで、看護補助者との協働を推進している。
 今後は、夜間帯の看護補助者の増員や、事務作業分担を進め、看護師のベッドサイドケアの時間を更に確保すること、看護チーム内での協働の意識を向上させることが課題である。