[ON-9-3] 口述発表:地域 9コロナ禍の今,OTとしてできることを考える
~認知症カフェで行ったアンケート調査から~
【はじめに】
コロナ禍の今,外出や他者との交流が制限され,介護業界も様々な影響を受けている.我々が運営するオレンジカフェも緊急事態宣言の発令により活動自粛などの影響を受けた.緊急事態宣言解除後は検温・アルコール消毒・カフェプログラムの変更など感染対策を強化し,運営を再開することができたが,「コロナ禍にこのようなコミュニティーを運営していていいのだろうか」など,カフェを運営することの意義について,改めて考えさせられる機会になった.そこで今回,当施設カフェ参加者に対しアンケートを行い,我々の活動が本当に地域の方の役に立っているのかどうか,改めて調査してみることにした.
【方法】
当施設のカフェは平成29年にオープンし,コロナ禍でも緊急事態宣言が発令されていない期間は感染対策を強化して運営を継続してきた.令和3年12月に開催したカフェで参加者に無記名式のアンケートを実施し,その結果からコロナ禍にオレンジカフェを運営する意義について考察した.尚,今回の発表にあたり,カフェ参加者から同意を得ている.
【結果】
アンケート回収率は20/22だった.
① コロナ禍で生活や心境に変化があったか?→すごくあった33% あった17% どちらとも言えない22% あまりなかった17% 全くなかった11%
② ①の質問に対し,具体的にどのような変化があったか?→「通っていた集会所に行けなくなった」「友達と会えなくなった」「病院以外,外出しなくなった」「何もできない」「家の中でストレスがいっぱい」「運動不足」「病院にお見舞いに行けない」など
③ カフェに参加する目的は?→「お茶やお菓子」「体操やゲーム」「参加者同士の会話」「介護相談」「踊り」「ボランティア」など
④ カフェに参加して良かったことは?→「皆さんと会えるのが楽しみ」など
⑤ コロナ禍にカフェを運営することに対する意見→「係の方に感謝します」「このカフェをずっと続けてください」「感染対策をした上で,どんどんやってください」「大変だと思うができるだけ開いて欲しい」「友人に会えるのが楽しみ」「消毒等の感染対策が大変だと思います」など
【考察】
コロナ禍となり,「外出の機会が減った」「人と会う機会が減った」など,認知症の当事者やその家族にとって好ましくない影響を受けていることがわかる.カフェに参加する目的は体操やゲームを楽しむ,介護相談をする,ボランティア(お手伝い)など参加者により様々な目的があったが,これらの目的は「人と関わる」という点で共通している.コロナ禍で人と会うことが制限される中,参加者は人との関わりを求めているのではないかと考えた.
【まとめ】
当施設のカフェは,「コロナ禍で人との交流が制限される中,感染対策がされていて,地域の人と安心して交流できる集いの場」として,地域に必要とされていることがわかった.コロナ禍の今,感染症の予防や治療に注目が集まるのは当然だが,作業療法士としても感染対策に十分注意した上で,地域で暮らす方々のためにできることを考え,実践していきたい.
コロナ禍の今,外出や他者との交流が制限され,介護業界も様々な影響を受けている.我々が運営するオレンジカフェも緊急事態宣言の発令により活動自粛などの影響を受けた.緊急事態宣言解除後は検温・アルコール消毒・カフェプログラムの変更など感染対策を強化し,運営を再開することができたが,「コロナ禍にこのようなコミュニティーを運営していていいのだろうか」など,カフェを運営することの意義について,改めて考えさせられる機会になった.そこで今回,当施設カフェ参加者に対しアンケートを行い,我々の活動が本当に地域の方の役に立っているのかどうか,改めて調査してみることにした.
【方法】
当施設のカフェは平成29年にオープンし,コロナ禍でも緊急事態宣言が発令されていない期間は感染対策を強化して運営を継続してきた.令和3年12月に開催したカフェで参加者に無記名式のアンケートを実施し,その結果からコロナ禍にオレンジカフェを運営する意義について考察した.尚,今回の発表にあたり,カフェ参加者から同意を得ている.
【結果】
アンケート回収率は20/22だった.
① コロナ禍で生活や心境に変化があったか?→すごくあった33% あった17% どちらとも言えない22% あまりなかった17% 全くなかった11%
② ①の質問に対し,具体的にどのような変化があったか?→「通っていた集会所に行けなくなった」「友達と会えなくなった」「病院以外,外出しなくなった」「何もできない」「家の中でストレスがいっぱい」「運動不足」「病院にお見舞いに行けない」など
③ カフェに参加する目的は?→「お茶やお菓子」「体操やゲーム」「参加者同士の会話」「介護相談」「踊り」「ボランティア」など
④ カフェに参加して良かったことは?→「皆さんと会えるのが楽しみ」など
⑤ コロナ禍にカフェを運営することに対する意見→「係の方に感謝します」「このカフェをずっと続けてください」「感染対策をした上で,どんどんやってください」「大変だと思うができるだけ開いて欲しい」「友人に会えるのが楽しみ」「消毒等の感染対策が大変だと思います」など
【考察】
コロナ禍となり,「外出の機会が減った」「人と会う機会が減った」など,認知症の当事者やその家族にとって好ましくない影響を受けていることがわかる.カフェに参加する目的は体操やゲームを楽しむ,介護相談をする,ボランティア(お手伝い)など参加者により様々な目的があったが,これらの目的は「人と関わる」という点で共通している.コロナ禍で人と会うことが制限される中,参加者は人との関わりを求めているのではないかと考えた.
【まとめ】
当施設のカフェは,「コロナ禍で人との交流が制限される中,感染対策がされていて,地域の人と安心して交流できる集いの場」として,地域に必要とされていることがわかった.コロナ禍の今,感染症の予防や治療に注目が集まるのは当然だが,作業療法士としても感染対策に十分注意した上で,地域で暮らす方々のためにできることを考え,実践していきたい.