[PR-3-1] ポスター:教育 3社会情勢を踏まえた新しい新人教育体制の構築に向けて
チェックリストの導入と学習機会の工夫
【はじめに】
2018年に理学療法士作業療法士養成施設指定規則(以下:指定規則)が改正され,理学療法士及び作業療法士を取り巻く環境が変化してきている.その中に,地域包括ケアシステムの構築等により,理学療法士及び作業療法士に求められる役割や知識等が大きく変化してきている点や診療参加型臨床実習が望ましい点等が挙げられ,卒後の教育を担う病院・施設等においては対応が望まれている.日高は「臨床教育は,卒前と卒後で区別されるものではなく,連続的に育てていくことが大切である」と述べていることから,改定された指定規則に準じた新人教育体制の構築に向けた取り組みを実施した.また,新型コロナウイルス流行渦(以下:コロナ渦)に伴う臨床場面での実習機会が減少した新入職者への対応も考慮し,学習機会の工夫も併せて行ったためここに報告する.
【倫理的配慮】
ヘルシンキ宣言に基づき,本報告に対して説明と同意を行い,個人情報の取り扱いには配慮した.
【対象】
2021年度に入職した作業療法士5名(新卒)
採用面接や入職後の定期面談において不安な点や実施してほしい取り組み等のヒヤリングの実施
<従来の新人研修>
〇全40項目の勉強会の受講(リスク管理関連:21項目,疾患や制度関連:19項目)
〇実技・リハ機器勉強会 〇多職種研修 〇各種見学・勉強会 〇ラダーの運用 等
【課題と対応】 ※従来の新人教育と併せて下記対応を実施(PT・STも各専門性に合わせて実施)
<指定規則に準じた対応>
〇診療参加型実習に準じた対応(段階的な指導)⇒チェックリストの作成と運用(全147項目)
※実習指導者講習会に参加が可能なOTは全員受講出来るように調整(5年目以上のOT:20名)
〇地域での活動機会の検討と調整⇒訪問リハビリや総合事業への同行(通いの場・地域ケア会議等)
<コロナ渦の情勢に合わせた対応:ヒヤリングより抽出された内容>
例年の新入職よりも経験の機会が減少⇒不安・自信がない・学習機会が欲しい
1.評価を中心とした実技指導機会を増枠(感染に留意)
〇身体機能面:ROM・MMT・四肢長・周径・感覚・Br.stage・FMA・SIAS 等
〇認知・高次脳機能面:MMSE・TMT-J・FAB・CAT・BIT・RBMT・SDSA 等
2.学習機会が制限されてしまう(コロナ渦)⇒YouTubeを活用した学習機会の新設
〇高次脳機能評価が中心:MMSE・TMT-J・FAB・CAT・BADS・RBMT・SDSA 等
【結果】
〇2021年度に入職した作業療法士は例年と比較しても同様の教育カリキュラムで推移
〇入職した作業療法士 名全員より教育体制に満足しているとの回答あり
【考察】
今回,指定規則改定やコロナ渦といった社会情勢を踏まえた新たな新人教育に対する取り組みにより,不安の大きい新入職者の意向に寄り添った教育プログラムの立案に至った.取り組みを行う中で,実習指導者講習会の受講を促したことで,指導を行うスタッフの共通認識が得られていったことも大きな要因であると考える.今後も円滑な卒後教育が実施できるように社会情勢に留意しながら取り組んでいきたいと考える.
2018年に理学療法士作業療法士養成施設指定規則(以下:指定規則)が改正され,理学療法士及び作業療法士を取り巻く環境が変化してきている.その中に,地域包括ケアシステムの構築等により,理学療法士及び作業療法士に求められる役割や知識等が大きく変化してきている点や診療参加型臨床実習が望ましい点等が挙げられ,卒後の教育を担う病院・施設等においては対応が望まれている.日高は「臨床教育は,卒前と卒後で区別されるものではなく,連続的に育てていくことが大切である」と述べていることから,改定された指定規則に準じた新人教育体制の構築に向けた取り組みを実施した.また,新型コロナウイルス流行渦(以下:コロナ渦)に伴う臨床場面での実習機会が減少した新入職者への対応も考慮し,学習機会の工夫も併せて行ったためここに報告する.
【倫理的配慮】
ヘルシンキ宣言に基づき,本報告に対して説明と同意を行い,個人情報の取り扱いには配慮した.
【対象】
2021年度に入職した作業療法士5名(新卒)
採用面接や入職後の定期面談において不安な点や実施してほしい取り組み等のヒヤリングの実施
<従来の新人研修>
〇全40項目の勉強会の受講(リスク管理関連:21項目,疾患や制度関連:19項目)
〇実技・リハ機器勉強会 〇多職種研修 〇各種見学・勉強会 〇ラダーの運用 等
【課題と対応】 ※従来の新人教育と併せて下記対応を実施(PT・STも各専門性に合わせて実施)
<指定規則に準じた対応>
〇診療参加型実習に準じた対応(段階的な指導)⇒チェックリストの作成と運用(全147項目)
※実習指導者講習会に参加が可能なOTは全員受講出来るように調整(5年目以上のOT:20名)
〇地域での活動機会の検討と調整⇒訪問リハビリや総合事業への同行(通いの場・地域ケア会議等)
<コロナ渦の情勢に合わせた対応:ヒヤリングより抽出された内容>
例年の新入職よりも経験の機会が減少⇒不安・自信がない・学習機会が欲しい
1.評価を中心とした実技指導機会を増枠(感染に留意)
〇身体機能面:ROM・MMT・四肢長・周径・感覚・Br.stage・FMA・SIAS 等
〇認知・高次脳機能面:MMSE・TMT-J・FAB・CAT・BIT・RBMT・SDSA 等
2.学習機会が制限されてしまう(コロナ渦)⇒YouTubeを活用した学習機会の新設
〇高次脳機能評価が中心:MMSE・TMT-J・FAB・CAT・BADS・RBMT・SDSA 等
【結果】
〇2021年度に入職した作業療法士は例年と比較しても同様の教育カリキュラムで推移
〇入職した作業療法士 名全員より教育体制に満足しているとの回答あり
【考察】
今回,指定規則改定やコロナ渦といった社会情勢を踏まえた新たな新人教育に対する取り組みにより,不安の大きい新入職者の意向に寄り添った教育プログラムの立案に至った.取り組みを行う中で,実習指導者講習会の受講を促したことで,指導を行うスタッフの共通認識が得られていったことも大きな要因であると考える.今後も円滑な卒後教育が実施できるように社会情勢に留意しながら取り組んでいきたいと考える.