[S-10-1] どうする、動作解析!
臨床の作業療法場面では,「動きが良くなったよね」「姿勢が良くなった」「(日常生活動作が)できるようになった」など,治療効果を表現することが日常的にあります.観察評価は状態の変化を捉える作業療法士にとって重要なスキルである一方で,評価には再現性や客観性が必要です.
客観的に治療効果として動作の変化を示す手段として動作分析・解析がありますが,光学式三次元動作解析装置など、高精度なシステムを用いて多面的な指標を高精度に分析する手法が主流で,取り組むにはハードルが高い,大がかりな印象を持っていたのではないでしょうか.近年では高額なカメラや反射マーカー等が不要なウェアラブルセンサー(慣性計測装置:IMU)や重力加速度計を用いた測定機器が開発され,作業環境やスペース を選ばず臨床場面での測定が可能になっています.さらに筋電図解析などを併用することでより詳細に動作分析を行う研究報告などもみられます.関節可動範囲,運動のタイミング,速度,角速度など,対象操作に係る脳内プログラム・戦略の表出として動作を客観的に評価することができ,健常動作の理解のみならず患者の生活行為の評価や治療介入へのヒント,介入効果を定量的に示すことができます.
実際に動作解析を行うには,道具の取扱い方法や解析データの読み取り方,工学的な原理など,押さえておかなければならないポイントがいくつもありますが,ここ数年の作業療法学会でも動作解析を手法に用いた発表は散見されており,導入へのハードルが低くなっているのも事実です.
本セミナーでは,現在研究で動作解析を用いて研究をされている2名の先生に,臨床介入でよく用いる箸動作や書字の動作分析と,最新の手指モニターシステムの開発についてご講演いただき,動作解析を用いた研究内容・成果のご紹介を中心に,臨床への応用例,これから様々なセンサーを用いて動作解析を行ってみたいと考えている皆さんへヒントや提言をいただきます.演者から動作解析装置を実際に用いている作業療法士だからわかるよさと問題点,アイディアを引き出して動作解析に対する苦手意識をなくし,臨床での着眼点から積極的に動作分析を行う,客観的指標となるシステムを活用できる,様々な動作解析を中心とした研究を臨床に活かせるスキルを身につけられる機会となってくれたらと思います.
客観的に治療効果として動作の変化を示す手段として動作分析・解析がありますが,光学式三次元動作解析装置など、高精度なシステムを用いて多面的な指標を高精度に分析する手法が主流で,取り組むにはハードルが高い,大がかりな印象を持っていたのではないでしょうか.近年では高額なカメラや反射マーカー等が不要なウェアラブルセンサー(慣性計測装置:IMU)や重力加速度計を用いた測定機器が開発され,作業環境やスペース を選ばず臨床場面での測定が可能になっています.さらに筋電図解析などを併用することでより詳細に動作分析を行う研究報告などもみられます.関節可動範囲,運動のタイミング,速度,角速度など,対象操作に係る脳内プログラム・戦略の表出として動作を客観的に評価することができ,健常動作の理解のみならず患者の生活行為の評価や治療介入へのヒント,介入効果を定量的に示すことができます.
実際に動作解析を行うには,道具の取扱い方法や解析データの読み取り方,工学的な原理など,押さえておかなければならないポイントがいくつもありますが,ここ数年の作業療法学会でも動作解析を手法に用いた発表は散見されており,導入へのハードルが低くなっているのも事実です.
本セミナーでは,現在研究で動作解析を用いて研究をされている2名の先生に,臨床介入でよく用いる箸動作や書字の動作分析と,最新の手指モニターシステムの開発についてご講演いただき,動作解析を用いた研究内容・成果のご紹介を中心に,臨床への応用例,これから様々なセンサーを用いて動作解析を行ってみたいと考えている皆さんへヒントや提言をいただきます.演者から動作解析装置を実際に用いている作業療法士だからわかるよさと問題点,アイディアを引き出して動作解析に対する苦手意識をなくし,臨床での着眼点から積極的に動作分析を行う,客観的指標となるシステムを活用できる,様々な動作解析を中心とした研究を臨床に活かせるスキルを身につけられる機会となってくれたらと思います.