[S-4-1] 組織で行う心大血管疾患の作業療法
2020年に循環器病対策基本計画が閣議決定され、急性期から回復期、生活期まで一貫したリハビリテーション提供体制の整備が求められている。また、2020年の診療報酬改定では、回復期リハビリテーション病棟の算定要件として「心大血管疾患リハビリテーション」が追加され、心大血管疾患を持つ対象者に安全で効果的な作業療法を提供することが求められている。
心臓リハビリテーション(心リハ)は、心大血管疾患患者の再発・再入院・死亡を減少させ、快適で活動的な生活を実現するための長期的な包括的なプログラムである。プログラムの一つである運動療法や疾病管理は多くのエビデンスが蓄積されており、循環器治療の一つである。作業療法士の心臓リハビリテーション指導士取得累計数は100名を超え、心リハ領域の実践報告は増加してはきている。一方、作業療法に関する研究報告は散見する程度であり、評価・治療内容・アウトカムについても一定の見解を得ていない。
近年、急性期病院の入院期間は短縮してきており、①ICUからの早期介入、②回復期リハ病棟との連携、③地域連携などにより、効率的かつ効果的に心リハを提供する必要性がある。そのためには、『組織的に』質の高い実践を行うことが必要であり、人の知識・技術の研鑽に加え,その知識・技術を発揮できる環境を現場に築くことが重要である。そこには本学会のテーマである「ものごとの仕組み」に焦点を当てた、作業療法を持続的に発展させ、提供できる仕組み作りが必要となる。
本企画セミナーでは、ICU・病院・地域という3つの作業療法提供体制の「仕組み」に焦点を当て、3名の作業療法士からそれぞれの環境を巻き込んだ意欲的な取り組みを紹介する。参加者とのディスカッションを通じて、心大血管疾患を持つ対象者に対して、いつ・誰が・何を・どのように行うべきなのかを考える機会としたい。皆さんとの時間が、組織的な取り組みの促進となり、作業療法を実践する上での問題解決に少しでも役立つことを願っている。
心臓リハビリテーション(心リハ)は、心大血管疾患患者の再発・再入院・死亡を減少させ、快適で活動的な生活を実現するための長期的な包括的なプログラムである。プログラムの一つである運動療法や疾病管理は多くのエビデンスが蓄積されており、循環器治療の一つである。作業療法士の心臓リハビリテーション指導士取得累計数は100名を超え、心リハ領域の実践報告は増加してはきている。一方、作業療法に関する研究報告は散見する程度であり、評価・治療内容・アウトカムについても一定の見解を得ていない。
近年、急性期病院の入院期間は短縮してきており、①ICUからの早期介入、②回復期リハ病棟との連携、③地域連携などにより、効率的かつ効果的に心リハを提供する必要性がある。そのためには、『組織的に』質の高い実践を行うことが必要であり、人の知識・技術の研鑽に加え,その知識・技術を発揮できる環境を現場に築くことが重要である。そこには本学会のテーマである「ものごとの仕組み」に焦点を当てた、作業療法を持続的に発展させ、提供できる仕組み作りが必要となる。
本企画セミナーでは、ICU・病院・地域という3つの作業療法提供体制の「仕組み」に焦点を当て、3名の作業療法士からそれぞれの環境を巻き込んだ意欲的な取り組みを紹介する。参加者とのディスカッションを通じて、心大血管疾患を持つ対象者に対して、いつ・誰が・何を・どのように行うべきなのかを考える機会としたい。皆さんとの時間が、組織的な取り組みの促進となり、作業療法を実践する上での問題解決に少しでも役立つことを願っている。