[PA-6-20] 当院での退院後の自動車運転支援
回復期病棟から外来リハビリに移行をして
【はじめに】
当院では2017年からドライブシミュレーターを導入,リハビリテーション科内に自動車運転支援班を設置し自動車運転支援を行っている.当院は回復期が主の病院であり,回復期は日常生活の自立・社会生活の復帰が大きな目標である.しかし,近年自動車運転支援が目的として入院される方・短期間で退院希望される方が多く.回復期入院期間内に対象者の社会復帰を目指しながら自動車運転支援を行うことが難しかった.そこで,自動車運転外来リハビリ移行整備・院内パンフレットの見直し・院内スタッフに向けた情報伝達を行ったことで退院後のフォローを含めた運転支援をスムーズに行うことができたので以下に報告していく.尚,本発表は当院倫理審査委員会の承認を得ている.
【改善前の自動車運転支援に関して】
対象者から自動車運転再開希望が出た際に,リハ科内運転支援班が法的説明・支援の流れを伝達.必要な評価等を行い,公安員会提出用診断書作成までを担って動いていた.その結果として,自動車運転希望者35名(2021年1月〜2021年12月),外来リハビリに移行した人数は,10名であった.残り25名に関しては,退院後の自動車運転支援を行わずに終了した.
【改善箇所】
自動車運転支援班は総員4名であったが,3フロアある回復期各病棟に2名ずつの運転支援班員を設置できるよう6名まで増員した.院内で使用していた自動車運転支援パンフレットは,道路交通法が中心のパンフレットであった.そこで,自動車運転支援(急性期〜退院後の運転再開まで)の流れ・近年の道路交通法に関して・自動車運転機能評価の内容など.一冊のパンフレットを読むことで,自動車運転再開までが分かる内容に修正した.回復期入院期間内での自動車運転支援は,時間的制約が大きかった事から外来リハビリに移行がスムーズに行えるよう院内フローチャートの作成,整備を行なった.また,公安委員会に提出する診断書作成に関しては,医師の協力も必要であるため,外来担当医に関して自動車運転支援の説明・情報伝達を行なった.
【改善後の自動車運転支援に関して】
運転支援班の増員し,各病棟に設置したことにより,運転再開希望があってから対象者に対する説明がスムーズになった.また,パンフレットを修正した事により対象者の方が自動車運転再開までの流れを把握する事により,運転支援に必要な評価等をスムーズに運ぶ事ができた.結果として自動車運転希望者47名(2022年1月〜2022年12月)のち,外来リハビリに移行した人数は23名と増加した.残り24名に関しては,家族希望により自動車運転支援を断念.または,運転免許返納に至った.
【まとめと課題】
自動車運転は作業活動としての位置付けは,日常生活関連動作の移動手段とされている.しかし,回復期リハビリテーションは,日常生活動作の向上や在宅復帰を目的としたリハビリテーションを集中的に提供する事が役割とされている.日常生活動作の自立があっての関連動作であると考えると,回復期の中での支援では時間的制約の壁が大きかったと思われる.そのため,外来リハビリでの運転支援を整備したことにより,時間的制約の中でも必要な支援を行い,退院後のフォローアップが図れるようになったのではないかと思う.退院後のフォローアップ環境が整った事が,外来リハビリ利用者数が増えた要因だと考える.
現在は当院入院された方を中心に行なっているが,今後は,当院以外に自動車運転再開を望む方の支援ができるよう環境整備を行なっていきたいと考える.
当院では2017年からドライブシミュレーターを導入,リハビリテーション科内に自動車運転支援班を設置し自動車運転支援を行っている.当院は回復期が主の病院であり,回復期は日常生活の自立・社会生活の復帰が大きな目標である.しかし,近年自動車運転支援が目的として入院される方・短期間で退院希望される方が多く.回復期入院期間内に対象者の社会復帰を目指しながら自動車運転支援を行うことが難しかった.そこで,自動車運転外来リハビリ移行整備・院内パンフレットの見直し・院内スタッフに向けた情報伝達を行ったことで退院後のフォローを含めた運転支援をスムーズに行うことができたので以下に報告していく.尚,本発表は当院倫理審査委員会の承認を得ている.
【改善前の自動車運転支援に関して】
対象者から自動車運転再開希望が出た際に,リハ科内運転支援班が法的説明・支援の流れを伝達.必要な評価等を行い,公安員会提出用診断書作成までを担って動いていた.その結果として,自動車運転希望者35名(2021年1月〜2021年12月),外来リハビリに移行した人数は,10名であった.残り25名に関しては,退院後の自動車運転支援を行わずに終了した.
【改善箇所】
自動車運転支援班は総員4名であったが,3フロアある回復期各病棟に2名ずつの運転支援班員を設置できるよう6名まで増員した.院内で使用していた自動車運転支援パンフレットは,道路交通法が中心のパンフレットであった.そこで,自動車運転支援(急性期〜退院後の運転再開まで)の流れ・近年の道路交通法に関して・自動車運転機能評価の内容など.一冊のパンフレットを読むことで,自動車運転再開までが分かる内容に修正した.回復期入院期間内での自動車運転支援は,時間的制約が大きかった事から外来リハビリに移行がスムーズに行えるよう院内フローチャートの作成,整備を行なった.また,公安委員会に提出する診断書作成に関しては,医師の協力も必要であるため,外来担当医に関して自動車運転支援の説明・情報伝達を行なった.
【改善後の自動車運転支援に関して】
運転支援班の増員し,各病棟に設置したことにより,運転再開希望があってから対象者に対する説明がスムーズになった.また,パンフレットを修正した事により対象者の方が自動車運転再開までの流れを把握する事により,運転支援に必要な評価等をスムーズに運ぶ事ができた.結果として自動車運転希望者47名(2022年1月〜2022年12月)のち,外来リハビリに移行した人数は23名と増加した.残り24名に関しては,家族希望により自動車運転支援を断念.または,運転免許返納に至った.
【まとめと課題】
自動車運転は作業活動としての位置付けは,日常生活関連動作の移動手段とされている.しかし,回復期リハビリテーションは,日常生活動作の向上や在宅復帰を目的としたリハビリテーションを集中的に提供する事が役割とされている.日常生活動作の自立があっての関連動作であると考えると,回復期の中での支援では時間的制約の壁が大きかったと思われる.そのため,外来リハビリでの運転支援を整備したことにより,時間的制約の中でも必要な支援を行い,退院後のフォローアップが図れるようになったのではないかと思う.退院後のフォローアップ環境が整った事が,外来リハビリ利用者数が増えた要因だと考える.
現在は当院入院された方を中心に行なっているが,今後は,当院以外に自動車運転再開を望む方の支援ができるよう環境整備を行なっていきたいと考える.