[PI-6-7] 特別支援学校における内部専門家としてのリハビリテーション部の役割と教員との協働について
【はじめに】本校は1992年に開校した,肢体不自由の特別支援学校である.常勤で市の職員として採用された作業療法士,理学療法士(以下OT,PT)が配属されている.OTが特別支援教育の現場に関わることについて,各地域で取組みがなされているが,内部専門家として関わる際に自立活動教諭としての立場ではなく,OTとして協働している例は稀である.近年,訪問リハビリテーションや放課後等デイサービスが普及し,地域サービスの充実や在籍児童生徒の医療的ケアの増加等,様々な背景を経てリハビリテーション部の在り方について検討をしてきた.今回,本校における内部専門家としてのリハビリテーション部の役割,教員との協働,今後の課題について校内で検討を重ねたので,考察を加えて報告する.なお,本発表にあたり,校長の承諾を得ている.
【本校における内部専門家としてのリハビリテーション部の役割について】OT3名,PT2名が在籍している.本校の特徴として,教育活動の一環として個別リハビリテーションをはじめとした,直接的支援を行っている.業務としては,個別リハビリテーションの実施,補装具等の製作とフォロー,校内の他職種や外部との連携を行っている.また,摂食(給食)指導,授業や行事のサポート等の学校生活に対する間接的支援を行っている.その他,学校職員として校務分掌業務や行事の運営も担っている.
【教員との協働】学校生活の中には授業,日常生活動作が含まれている.授業に関連する部分は教員が教育分野の視点で関わり,疾患の特性等の背景や日常生活動作に関連する部分はOTやPTが医療分野の視点で関わっている.双方の情報を共有し,児童生徒の実態把握や共通した指導と支援を目指し,個別の指導計画とリハビリテーション計画,個別の教育支援計画を共に確認し,作成している.また,校内でのケース会議等の会議が設定されていることや,日常的な情報交換や相談,実際の場面を共有することで具体的な提案をすることができ,情報を共有する機会は多い.さらに,研修の機会として,リハビリテーション部は介助オリエンテーションや教員向けの研修会を実施し,教員と共に校内研究を進めている.これら全てが,一人ひとりの実態及び指導内容,配慮事項等の共通理解につながり,共に支援を行うことで,児童生徒の発達が促された成果や良い関わり方を経験している.この支援を全児童生徒に実施していきたい.
【結果】内部専門家の役割として,学校生活全般において直接的支援と間接的支援を行っている.教員との協働では,情報を共有する機会が多く,実際の場面で教員と共に児童生徒の支援を行うことで,児童生徒の発達が促された成果や良い関わり方を積み重ねているが,全ての児童生徒にできているとは言えない.
【考察】内部専門家として,児童生徒の実態把握と支援に対する医療分野の専門性と,学校という文化の中で働く専門性が必要とされている.校内にいることで情報を共有する機会は多いが,職員の異動がある環境では,継続的な支援や継承が難しい部分がある.今後の課題は,成果や良い関わり方を継続し,継承していくためのシステム作りを行っていくことだと考える.R6年度からは,情報共有する機会をさらに増やす試みと,教員と共に研究していく試みが行われる.教員と協働するには,いかにお互いが児童生徒に対して,専門的な視点でどのように捉えて,何を支援できるのかを共有し,お互いの視点の違いを尊重して,児童生徒の発達を支援していくことが重要だと考える.
【本校における内部専門家としてのリハビリテーション部の役割について】OT3名,PT2名が在籍している.本校の特徴として,教育活動の一環として個別リハビリテーションをはじめとした,直接的支援を行っている.業務としては,個別リハビリテーションの実施,補装具等の製作とフォロー,校内の他職種や外部との連携を行っている.また,摂食(給食)指導,授業や行事のサポート等の学校生活に対する間接的支援を行っている.その他,学校職員として校務分掌業務や行事の運営も担っている.
【教員との協働】学校生活の中には授業,日常生活動作が含まれている.授業に関連する部分は教員が教育分野の視点で関わり,疾患の特性等の背景や日常生活動作に関連する部分はOTやPTが医療分野の視点で関わっている.双方の情報を共有し,児童生徒の実態把握や共通した指導と支援を目指し,個別の指導計画とリハビリテーション計画,個別の教育支援計画を共に確認し,作成している.また,校内でのケース会議等の会議が設定されていることや,日常的な情報交換や相談,実際の場面を共有することで具体的な提案をすることができ,情報を共有する機会は多い.さらに,研修の機会として,リハビリテーション部は介助オリエンテーションや教員向けの研修会を実施し,教員と共に校内研究を進めている.これら全てが,一人ひとりの実態及び指導内容,配慮事項等の共通理解につながり,共に支援を行うことで,児童生徒の発達が促された成果や良い関わり方を経験している.この支援を全児童生徒に実施していきたい.
【結果】内部専門家の役割として,学校生活全般において直接的支援と間接的支援を行っている.教員との協働では,情報を共有する機会が多く,実際の場面で教員と共に児童生徒の支援を行うことで,児童生徒の発達が促された成果や良い関わり方を積み重ねているが,全ての児童生徒にできているとは言えない.
【考察】内部専門家として,児童生徒の実態把握と支援に対する医療分野の専門性と,学校という文化の中で働く専門性が必要とされている.校内にいることで情報を共有する機会は多いが,職員の異動がある環境では,継続的な支援や継承が難しい部分がある.今後の課題は,成果や良い関わり方を継続し,継承していくためのシステム作りを行っていくことだと考える.R6年度からは,情報共有する機会をさらに増やす試みと,教員と共に研究していく試みが行われる.教員と協働するには,いかにお互いが児童生徒に対して,専門的な視点でどのように捉えて,何を支援できるのかを共有し,お互いの視点の違いを尊重して,児童生徒の発達を支援していくことが重要だと考える.