[PN-6-8] 山形市,寒河江市,上山市,天童市,中山町,山辺町の小学校等児童への支援を主体とする施設数の比較からみる現状について
【はじめに】
令和6年度の報酬改定において放課後等デイサービス(以下放デイ)の加算要件や人員体制について,専門職の経験年数に応じた加算や療育体制の確立など,児童の状態や療育に寄り添った形での変更がみられる.小学校や放課後児童クラブ(以下学童)の現場においても困り感のある児童,いわゆるグレーゾーンの児童が増加し対応に苦慮しているという先生方の声も聞こえている.児童への支援体制として様々な福祉サービスがあり,施設数の多寡は必要とする児童の選択肢の幅に直結すると考えられる.今回,山形市,寒河江市,上山市,天童市,中山町,山辺町における児童数,小学校数,放デイ数,学童数から地域ニーズを考察し必要な支援の手が届いているかを調査研究し報告する.上記4市2町は山形市を中心として各地域の障害福祉サービス利用実績があるため対象としている.
【目的】
山形市,寒河江市,上山市,天童市,中山町,山辺町における児童数,小学校数,放デイ数,学童数を調査し必要とされる地域ニーズを満たしているか調査する.
【方法】
山形市,寒河江市,上山市,天童市,中山町,山辺町の4市2町について,指定障害福祉サービス事業所等一覧,令和5年度学校基本調査山形県結果速報,障がい福祉サービス等事業所ガイド令和5年度版,放課後児童クラブ情報の資料を基に小学校数,児童数,放デイ数,学童数を調べる.
【結果】
令和5年度の各資料より,山形市の小学校数37校,児童数11,859人,放デイ数35施設,学童数81施設,寒河江市の小学校数9校,児童数2,038人,放デイ数7施設,学童数18施設,上山市の小学校数4校,児童数1,058人,放デイ数6施設,学童数8施設,天童市の小学校数12校,児童数3,127人,放デイ数12施設,学童数30施設,中山町の小学校数2校,児童数482人,放デイ数0施設,学童数3施設,山辺町の小学校数2校,児童数661人,放デイ数0施設,学童数2施設となっている.
【考察】
各市町についての一校あたりの平均在校児童は山形市320人,寒河江市226人,上山市264人,天童市260人,中山町241人,山辺町330人となる.山形市に関しては児童数の多さに伴い施設も整備されており,寒河江市も同様の環境が整っていると考えられる.上山市や天童市は上記2市に比べるとやや施設数の少なさがみられる.中山町と山辺町は放デイ施設数が0であり支援体制の不足が懸念される.しかしながら障がい福祉サービス等事業所ガイド令和5年度版によると,上記4市2町の施設は地域をまたいだ利用が可能であり,広域的に連携する体制が構築されている.児童への支援サービスの拡充や専門性が今後も必要な中で,連携体制の強化や不足している地域へ施設開設等の展開が求められる.そういった中で環境設定等児童への総合的なサポートについて,作業療法士の知識や専門性は有用であり,地域への積極的なアプローチや周知の一助となると考える.
令和6年度の報酬改定において放課後等デイサービス(以下放デイ)の加算要件や人員体制について,専門職の経験年数に応じた加算や療育体制の確立など,児童の状態や療育に寄り添った形での変更がみられる.小学校や放課後児童クラブ(以下学童)の現場においても困り感のある児童,いわゆるグレーゾーンの児童が増加し対応に苦慮しているという先生方の声も聞こえている.児童への支援体制として様々な福祉サービスがあり,施設数の多寡は必要とする児童の選択肢の幅に直結すると考えられる.今回,山形市,寒河江市,上山市,天童市,中山町,山辺町における児童数,小学校数,放デイ数,学童数から地域ニーズを考察し必要な支援の手が届いているかを調査研究し報告する.上記4市2町は山形市を中心として各地域の障害福祉サービス利用実績があるため対象としている.
【目的】
山形市,寒河江市,上山市,天童市,中山町,山辺町における児童数,小学校数,放デイ数,学童数を調査し必要とされる地域ニーズを満たしているか調査する.
【方法】
山形市,寒河江市,上山市,天童市,中山町,山辺町の4市2町について,指定障害福祉サービス事業所等一覧,令和5年度学校基本調査山形県結果速報,障がい福祉サービス等事業所ガイド令和5年度版,放課後児童クラブ情報の資料を基に小学校数,児童数,放デイ数,学童数を調べる.
【結果】
令和5年度の各資料より,山形市の小学校数37校,児童数11,859人,放デイ数35施設,学童数81施設,寒河江市の小学校数9校,児童数2,038人,放デイ数7施設,学童数18施設,上山市の小学校数4校,児童数1,058人,放デイ数6施設,学童数8施設,天童市の小学校数12校,児童数3,127人,放デイ数12施設,学童数30施設,中山町の小学校数2校,児童数482人,放デイ数0施設,学童数3施設,山辺町の小学校数2校,児童数661人,放デイ数0施設,学童数2施設となっている.
【考察】
各市町についての一校あたりの平均在校児童は山形市320人,寒河江市226人,上山市264人,天童市260人,中山町241人,山辺町330人となる.山形市に関しては児童数の多さに伴い施設も整備されており,寒河江市も同様の環境が整っていると考えられる.上山市や天童市は上記2市に比べるとやや施設数の少なさがみられる.中山町と山辺町は放デイ施設数が0であり支援体制の不足が懸念される.しかしながら障がい福祉サービス等事業所ガイド令和5年度版によると,上記4市2町の施設は地域をまたいだ利用が可能であり,広域的に連携する体制が構築されている.児童への支援サービスの拡充や専門性が今後も必要な中で,連携体制の強化や不足している地域へ施設開設等の展開が求められる.そういった中で環境設定等児童への総合的なサポートについて,作業療法士の知識や専門性は有用であり,地域への積極的なアプローチや周知の一助となると考える.