[PR-3-6] 進化している事例検討会
【はじめに】
当院では,リハビリテーション科において教育体制の充実を図っている.OJT,OFFJT,ユニット制等の体制をとっている.今回,当院作業療法課において力を入れている事例検討会についての取り組みについて紹介を行う.本研究にあたり倫理的配慮として関係者からの同意および当院倫理委員会より承認を得ている.演題発表に関連し,開示すべきCOI関係にある企業等はない.
【取り組みの紹介】
2023年度当院作業療法課では,課内目標として「他職種と積極的にコミュニケーションを図る事ができる」「ケーススタディや代診を通してケース相談を自ら行える」「OTとして極めていきたい部分を自ら見い出し研鑽できる」を掲げ,達成手段の一つとして事例検討会を実施している.2019年度より教育チームを発足し,事例検討会の創意工夫をこらしている.時間は30分,1事例原則2回開催により内容を深める.オンラインホワイトボード(Jamboard Google社)に申し送り表・ICF表を掲載する事で当日以外も閲覧できる体制をとった.業務効率化,時間短縮勤務職員の参加も目的とした.月1回開催されるOT会議でも事例検討会を開催し,一度に多くの職員が業務時間内に参加できる工夫も行った.事例検討会毎に参加した感想,事例検討会開催前後での職員の意識調査をアンケートにて実施した.
【対象・方法】
対象は同意の得られた作業療法課職員15名とした.2023年7月から12月の期間に事例検討会を開催し,事例検討会毎に参加した感想をアンケートにて調査した.設問は1参加した満足度,2今後の臨床に活かせるか,とし10段階の自己評価とし,3その他では自由記載とした.また,開催前後(6月と1月)に事例検討会に関する意識調査を実施した.設問は1事例検討会を開催できる,2事例検討会に参加したい,3事例検討会は学びになる,4統合と解釈をできる,とし10段階の自己評価とした.また,いずれのアンケートもスマートフォンを活用し集計した.
【結果】
事例検討会は合計19件,延べ参加者127名,平均参加者10.6名であった.事例検討会毎のアンケート結果では,設問1参加した満足度平均8.6,設問2今後の臨床に活かせるか平均8.6となった.開催前後のアンケートでは,設問1平均5.0から5.0,設問2平均8.3から8.6,設問3平均8.3から8.9,設問4平均5.6から5.6となった.
【考察】
事例検討会毎のアンケート結果では,満足度と臨床に活かせるかの自己評価は,いずれも平均8.6と比較的高く即時的な満足と学びに効果的といえる.一方,事例検討会開催前後のアンケート比較では,設問2と3では改善するも設問1と4では変化がみられなかった.それらの理由としては,設問1は開催するためにICF表の書類作成が必要で手間がかかる事,発表順番が決まっており発表したい時にできない事,設問4はケーススタディではICFの視点での意見が包括的にあるため焦点化しにくい事が挙がった.
【今後の展開】
アンケート結果より,発表の敷居を下げ,さらに学びを深めるためには,既存の業務の代診表と動画撮影を活用して,発表日時は選択できる体制をとる.また,ケーススタディ以外の教育システム(OJT,OFFJT等)の活用やアンケート内容・方法も再検討する.
当院では,リハビリテーション科において教育体制の充実を図っている.OJT,OFFJT,ユニット制等の体制をとっている.今回,当院作業療法課において力を入れている事例検討会についての取り組みについて紹介を行う.本研究にあたり倫理的配慮として関係者からの同意および当院倫理委員会より承認を得ている.演題発表に関連し,開示すべきCOI関係にある企業等はない.
【取り組みの紹介】
2023年度当院作業療法課では,課内目標として「他職種と積極的にコミュニケーションを図る事ができる」「ケーススタディや代診を通してケース相談を自ら行える」「OTとして極めていきたい部分を自ら見い出し研鑽できる」を掲げ,達成手段の一つとして事例検討会を実施している.2019年度より教育チームを発足し,事例検討会の創意工夫をこらしている.時間は30分,1事例原則2回開催により内容を深める.オンラインホワイトボード(Jamboard Google社)に申し送り表・ICF表を掲載する事で当日以外も閲覧できる体制をとった.業務効率化,時間短縮勤務職員の参加も目的とした.月1回開催されるOT会議でも事例検討会を開催し,一度に多くの職員が業務時間内に参加できる工夫も行った.事例検討会毎に参加した感想,事例検討会開催前後での職員の意識調査をアンケートにて実施した.
【対象・方法】
対象は同意の得られた作業療法課職員15名とした.2023年7月から12月の期間に事例検討会を開催し,事例検討会毎に参加した感想をアンケートにて調査した.設問は1参加した満足度,2今後の臨床に活かせるか,とし10段階の自己評価とし,3その他では自由記載とした.また,開催前後(6月と1月)に事例検討会に関する意識調査を実施した.設問は1事例検討会を開催できる,2事例検討会に参加したい,3事例検討会は学びになる,4統合と解釈をできる,とし10段階の自己評価とした.また,いずれのアンケートもスマートフォンを活用し集計した.
【結果】
事例検討会は合計19件,延べ参加者127名,平均参加者10.6名であった.事例検討会毎のアンケート結果では,設問1参加した満足度平均8.6,設問2今後の臨床に活かせるか平均8.6となった.開催前後のアンケートでは,設問1平均5.0から5.0,設問2平均8.3から8.6,設問3平均8.3から8.9,設問4平均5.6から5.6となった.
【考察】
事例検討会毎のアンケート結果では,満足度と臨床に活かせるかの自己評価は,いずれも平均8.6と比較的高く即時的な満足と学びに効果的といえる.一方,事例検討会開催前後のアンケート比較では,設問2と3では改善するも設問1と4では変化がみられなかった.それらの理由としては,設問1は開催するためにICF表の書類作成が必要で手間がかかる事,発表順番が決まっており発表したい時にできない事,設問4はケーススタディではICFの視点での意見が包括的にあるため焦点化しにくい事が挙がった.
【今後の展開】
アンケート結果より,発表の敷居を下げ,さらに学びを深めるためには,既存の業務の代診表と動画撮影を活用して,発表日時は選択できる体制をとる.また,ケーススタディ以外の教育システム(OJT,OFFJT等)の活用やアンケート内容・方法も再検討する.