[S-2-1] 循環器作業療法を根拠のある専門知識に基づいた作業療法を提供するために
我が国では少子高齢化社会を迎え、可能な限り住みなれた地域、自宅で日常生活が送れるように、「住まい」「介護」「医療」「予防」「生活支援」のサービスを一体的に提供できる地域包括ケアシステムを推奨している。作業療法士にとって、地域や在宅生活の場は専門性を発揮できる場として有用性に期待が寄せられる。
2021年、内閣府で調査された人口動態統計では心疾患が第2位、救急搬送数は循環器疾患が最も多いことが報告され地域高齢者の循環器疾患の罹患率が高いことが予測される。また、作業療法白書2015では作業療法対象患者の第9位、介護保険領域では第5位に心臓疾患が入っており、医療・介護の現場ともに作業療法士が心疾患患者に関わる機会が明らかに増加してきているが、2019年の作業療法士協会統計資料では心大血管疾患の算定を行っている施設は会員数の0.1%と十分に関われているとは言い難く、心臓リハビリテーション指導士の普及もまだまだ少ないのが現状である。
心臓リハビリテーション(心リハ)は、心大血管疾患患者の再発・再入院・死亡を減少させ、快適で活動的な生活を実現するための長期的な包括的プログラムである。心リハは多くのエビデンスが蓄積されており、循環器治療の一つとして確立され、チーム(ハートチーム)で患者を支えていくことが重要とされている。作業療法士が、チーム医療の一つの柱として機能するためには循環器疾患における他職種との共通言語での病態理解は絶対条件である。医療・介護の現場で心疾患患者へ作業療法が安全で最大限効果的に提供できるよう本学会のテーマである「作業療法の効果を最大化する知識」「根拠のある医療技術の提供」に焦点を当て、本企画セミナーでは心疾患患者へ作業療法を提供する際に必要なリスク管理の知識・用語の整理を行い、実際の症例を交えながら作業療法提供時の評価を議論していく。
2021年、内閣府で調査された人口動態統計では心疾患が第2位、救急搬送数は循環器疾患が最も多いことが報告され地域高齢者の循環器疾患の罹患率が高いことが予測される。また、作業療法白書2015では作業療法対象患者の第9位、介護保険領域では第5位に心臓疾患が入っており、医療・介護の現場ともに作業療法士が心疾患患者に関わる機会が明らかに増加してきているが、2019年の作業療法士協会統計資料では心大血管疾患の算定を行っている施設は会員数の0.1%と十分に関われているとは言い難く、心臓リハビリテーション指導士の普及もまだまだ少ないのが現状である。
心臓リハビリテーション(心リハ)は、心大血管疾患患者の再発・再入院・死亡を減少させ、快適で活動的な生活を実現するための長期的な包括的プログラムである。心リハは多くのエビデンスが蓄積されており、循環器治療の一つとして確立され、チーム(ハートチーム)で患者を支えていくことが重要とされている。作業療法士が、チーム医療の一つの柱として機能するためには循環器疾患における他職種との共通言語での病態理解は絶対条件である。医療・介護の現場で心疾患患者へ作業療法が安全で最大限効果的に提供できるよう本学会のテーマである「作業療法の効果を最大化する知識」「根拠のある医療技術の提供」に焦点を当て、本企画セミナーでは心疾患患者へ作業療法を提供する際に必要なリスク管理の知識・用語の整理を行い、実際の症例を交えながら作業療法提供時の評価を議論していく。