第11回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会

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[EL2] 教育講演2 「事件は病院で起きてるんじゃない,患者は地域に住んでいるんだ!多職種協働で診断に迫り社会背景に挑む!」

2020年8月6日(木) 09:00 〜 23:00

企画責任者・座長:原田 和歌子(広島市立安佐市民病院 総合診療科・広島県北西部地域医療連携センター)

※上記の時間内に、オンデマンド配信開始予定です。

コメンテーター・指定発言:土手 慶五(広島市立安佐市民病院 循環器内科)、元廣 緑(広島市口田地域包括支援センター)、松中 裕子(広島市立安佐市民病院 医療支援センター 総合相談室)、吉見 幸美(日比野病院)、宗田 知子(広島市立安佐市民病院 医療支援センター・総合相談室)、亀山 和也(広島市立安佐市民病院総合診療科・豊平診療所)、重信 友宇也(広島大学病院 総合診療科・広島市立安佐市民病院 総合診療科)、吉田 晶代(広島市立安佐市民病院 総合診療科・広島大学総合診療科)、山﨑 優介(広島市立安佐市民病院)

[開催の目的]
人口減少社会における日本の救急医療のデザインを見直す。病院・在宅・総合診療を改めて問う。

[概要]
我が国は世界を牽引する超高齢化社会となり,高齢者の救急搬送が全体の半数以上を占める現況にあり救急需要は増加し続けている.しかし,高齢者は多岐にわたる基礎疾患を有し,症状の出現も不明確であるため、専門科での救急受け入れを困難にしている.また 高齢者は退院困難が想定される独居,老々介護といった介護力の乏しい複雑背景も多く, さらに受け入れを困難としている.医療従事者は診療で解決されない chaotic な問題に陰性感情を抱きがちだが、多職種で取り組むことで新たな道筋が見え,関わる人の姿勢も大きく変わる.
増え続ける高齢者救急に対応するためには高齢者の特徴,地域や医療介護制度を把握したプライマリケア医と多職種が連携しスピード感を持って救急初療を行うことで、多くの救急患者受け入れが可能となる.むしろ多職種と連携を密に取ることで、より楽しく課題に取り組むことが可能となる.
患者は地域からやってくる.当院は広島県北西部の砦として,年間4800台の救急車を受け入れ、様々な医療機関と web を用いたカンファレンス(藝州グランドカンファレンス)を行っている.職員が顔と顔が見える関係になると信頼関係が築かれ,互いの地域の特性がわかり、患者が安心して地域に帰ることができる.本企画は、救急搬送された患者に対して、迅 速な診断をチームで回答しながら,並行して患者に存在する複雑な社会背景に多職種チームで挑み(支え),患者が地域へいかに戻るかを課題とした.リアルな高齢者救急医療をカンファレンスとレクチャーを交えながら進めていく.また、地域の医療機関とも実際に Web で繋げてカンファレンスを進める予定である.
医師、看護師、MSW 等様々な職種が一堂に会し、また地域の医療機関とも連携しながら、 様々な問題に立ち向かう姿は、まさに今後の日本の医療に必要な姿である.
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