○藤島 清太郎 (慶應義塾大学医学部 総合診療教育センター)
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教育講演
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[EL4] Sepsis diagnosis, sepsis guidelines 2020, and global sepsis alliance
Thu. Aug 6, 2020 9:00 AM - 11:00 PM
企画責任者・座長:藤島 清太郎(慶應義塾大学医学部総合診療教育センター)、座長:内藤 俊夫(順天堂大学医学部附属順天堂医院 総合診療科)
※上記の時間内に、オンデマンド配信開始予定です。
【開催の目的】
重症感染症である敗血症は総合診療医もしばしば遭遇する病態である。しかし、救急・集中治療領域に比べると、敗血症の診断に関する知識や診療ガイドライン、およびその抜粋である敗血症バンドルの普及が遅れているといわざるを得ない。 2020 年度には国際版・日本版診療ガイドラインが改定されることもあり、最新版ガイドラインの概要、および海外・我が国における敗血症の啓蒙活動である GSA (Global Sepsis Alliance)を紹介し、広く学会員の感染症・敗血症に対する理解に資することを目的に、本講演を企画した。
【概 要】
敗血症は、様々な感染症に続発して臓器機能不全を呈する予後不良の全身性疾患であり、全ての臨床医が関わる可能性がある。診断には従来 SIRS 基準が用いられていたが、 2016 年に臓器機能不全の指標である SOFA スコアに基づく診断基準に刷新され、併せて ICU 外のスクリーニング指標として呼吸数・収縮期血圧・意識変容からなる quick SOFA(qSOFA)スコアが提唱された。
敗血症の治療は抗菌療法のみでは不十分で、適切な全身管理を迅速に開始する必要がある。 2004 年には Surviving sepsis cam paign guidelines(SSCG)とその抜粋である敗血症バンドルが作成され、我が国でも 2012 年に独自ガイドラインが作成されている。両者は 4 年ごとに改訂され、本年度中に最新改訂版が公表予定である。敗血症バンドルも適時改訂されており、 2018 年の「1時間治療バンドル」では、1)乳酸値測定、2)血液培養採取、3)広域抗菌薬投与、4)輸液蘇生、5)昇圧薬投与の 5 項目の 1 時間以内実施が求められている。
敗血症の啓蒙活動も、 Global Sepsis Alliance(GSA)が中心となり、医療従事者のみ ならず一般市民をも対象に広く行われており、我が国でも Japan Sepsis Alliance(JaSA)が様々な活動を開始している。
○志馬 伸朗 (広島大学大学院 医系科学研究科 救急集中治療医学)
○中川 聡 (国立成育医療センター 集中治療科)