16:15 〜 16:30
[AAS22-P26_PG] 南米チリ・アルゼンチンにおける大気環境リスク管理システムの開発プロジェクト
ポスター講演3分口頭発表枠
キーワード:エアロゾル, オゾンホール, ライダー, ミリ波分光, 国際協力, 社会貢献
我々、名古屋大学太陽地球環境研究所と国立環境研究所の研究者を核としたグループでは、昨年度よりJST-JICA SATREPS(地球規模課題対応国際科学技術協力)プログラムの下で、標記の国際協力プロジェクトをスタートさせた。本プロジェクトでは、先端的観測施設の空白域である南米地域での地上大気観測網、特にオゾン・紫外線およびエアロゾルの観測網をアルゼンチンおよびチリとの国際協力の下で整備し、その観測網で得られた情報を一般市民や関係諸機関に準リアルタイムで伝達するための情報通信システムを開発することを目的とした5年間のプロジェクトである。南半球に位置する(南極を除く)3大陸のうち、最も南まで広がっている南米大陸の南端の上空はオゾンホールがしばしば到来し、パタゴニアの南部地域に居住している住民にとっては、オゾンホールは日常の生活に密着した現象となっている。また、アンデスの山々を間に挟むチリとアルゼンチンでは、大きな火山の噴火が数年に一度の割合で起きており、火山灰の飛散が航空機の運航に影響を与えているが、火山灰の動きを迅速に把握し予測するための有効な観測網が存在していなかった。
そこで、本プロジェクトでは、アルゼンチンのCEILAP(レーザー応用技術研究センター)およびチリのマゼラン大学と協力しながら、両国におけるオゾン・紫外線・エアロゾルの観測網を新たに整備する。オゾンに関しては、アルゼンチン南端部に位置するリオ・ガジェゴスで差分吸収ライダー、ミリ波分光計、ブリューワ―分光計等を設置した総合的な観測施設を充実させ、エアロゾルについては6台のラマンライダーと3台の高分散スペクトルライダーの計9台からなるライダーの広域観測網を整備する。また観測網で取得されたデータを集約し、短期予測を行うためのデータ解析システムやモデルの構築を目指す。取得されたデータは、チリ・アルゼンチンの関係諸機関の間で共有されるだけでなく、国際的なデータベースにも供出し、関連分野の研究者が活用できるように整備していく計画である。
発表では、プロジェクトの概要と初年度終了時点での進捗、初期成果の報告等を行う。
そこで、本プロジェクトでは、アルゼンチンのCEILAP(レーザー応用技術研究センター)およびチリのマゼラン大学と協力しながら、両国におけるオゾン・紫外線・エアロゾルの観測網を新たに整備する。オゾンに関しては、アルゼンチン南端部に位置するリオ・ガジェゴスで差分吸収ライダー、ミリ波分光計、ブリューワ―分光計等を設置した総合的な観測施設を充実させ、エアロゾルについては6台のラマンライダーと3台の高分散スペクトルライダーの計9台からなるライダーの広域観測網を整備する。また観測網で取得されたデータを集約し、短期予測を行うためのデータ解析システムやモデルの構築を目指す。取得されたデータは、チリ・アルゼンチンの関係諸機関の間で共有されるだけでなく、国際的なデータベースにも供出し、関連分野の研究者が活用できるように整備していく計画である。
発表では、プロジェクトの概要と初年度終了時点での進捗、初期成果の報告等を行う。