日本地球惑星科学連合2014年大会

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口頭発表

セッション記号 A (大気海洋・環境科学) » A-AS 大気科学・気象学・大気環境

[A-AS23_28AM1] 稠密観測によるマイクロ・スケール大気現象研究の新展開

2014年4月28日(月) 10:00 〜 12:40 424 (4F)

コンビーナ:*古本 淳一(京都大学生存圏研究所)、古本 淳一(京都大学生存圏研究所)、坪谷 寿一(NTTドコモ ライフサポートビジネス推進部)、座長:筆保 弘徳(横浜国立大学教育人間科学部)

10:30 〜 10:45

[AAS23-03] 気象庁現業ドップラーレーダで求めた屈折率分布のデータ同化実験

*瀬古 弘1佐藤 英一2坂梨 貴紀3 (1.気象研究所/JAMSTEC、2.気象研究所、3.気象庁)

キーワード:ドップラーレーダー, 屈折率, 水蒸気, データ同化

ドップラーレーダから送出した電波で、送電鉄塔などの固定物で反射して戻ってきたものは、経路上の水蒸気等により遅延する。電波の位相情報から遅延量を算出することができれば、経路上の屈折率、すなわち水蒸気量や気温の情報を取り出すことができる。気象庁で全国に展開しているドップラーレーダから水蒸気情報を抽出し、データ同化によって数値モデルの初期値の下層の水蒸気量を改善できれば、局地的豪雨を引き起こす夏季の積乱雲の発生等の予報の精度向上が期待できる。本報告では、気象庁の現業の東京レーダで得られたIQデータから屈折率の時間変化を求め、局所アンサンブル変換カルマンフィルターで同化した結果について報告する。謝辞: 本報告の一部は、科研費「固定反射物からのレーダーエコー位相情報を用いた水蒸気情報の抽出手法の確立」および「次世代スーパーコンピュータ戦略プログラム」戦略分野3「防災・減災に資する地球変動予測」に関する研究の成果です。ここに記して感謝いたします。