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[ACC32-01] デジタル画像処理を用いたキルギス天山山脈グレゴリア氷帽アイスコアの氷結晶粒径に関する研究
キーワード:アイスコア, 結晶粒径, グレゴリア氷帽
極域の氷床アイスコア中の氷結晶粒径の成長は、ダストなどの不純物が多く含まれることにより阻害されることが知られている。一方、中緯度の氷河で得られたアイスコアに含まれる不純物濃度は、氷床アイスコアと比較して高い濃度を示すことが知られているが、氷結晶粒径の成長に対して、どのような影響を及ぼしているかについてはわかっていない。本研究では、2007年にキルギス天山山脈グレゴリア氷帽にて掘削されたアイスコアを用い、中緯度地域における氷結晶粒径の成長と不純物の関係を明らかにすることを目的とした。本研究では、アイスコアから薄片(0.4mm厚)を作成し、薄片に対する偏光板の角度を変えた(0°、30°、60°)、3枚の画像を撮影した。 結晶粒界を画像処理により自動抽出するため、薄片写真の2値化画像を作製し、さらに写真のコントラスト、RGBを調節した画像を複数枚重ねることで、すべての結晶粒界を抽出することができた。これらの手順により、目視よりも短時間で精度よく結晶粒界を抽出することが可能となった。このようにして得られた結晶粒界から粒径を自動算出し、ダストなどの濃度と比較を行う。発表では、解析手法の紹介とともに、ダスト濃度と比較した結果を報告する。