18:15 〜 19:30
[ACG36-P08] ヤクーツクにおける高精度降雪観測
キーワード:ヤクーツク, 降雪量, ディスドロメーター
地球温暖化において、水循環もまた地球規模の変動を起こす。極域では降雪の変動が積雪被覆の面積や期間を変えることによって、アイス-アルベドフィードバックに影響を及ぼす。極域において、現在、気候変動がどのように顕在化し、気候システムがどのように変わってきているのかを理解するためには、気温だけでなく降水量・降雪量の変化も知る必要がある。気温、気圧、風向風速などは天気予報や気候の記述に関して十分な精度で観測することができるようになったが、降水量、とりわけ降雪量の観測精度は現在においても十分とは言えない。世界中で使われている筒状のゲージタイプの降雪量計では、その降雪粒子捕捉率が50%以下になることは少なくない。極域寒冷域では降水強度の弱い降水の頻度が高く、降水イベントを通した総降水量が少ないため、蒸発による過小評価もより深刻に影響する。極域の気候研究において、降水(雪)量を正しく観測することは焦眉の課題となりつつある。
本研究は北極域における降水量を高い精度で観測することを第一の目的とし、その結果に基づいて、既存の降水量データの修正及び気候モデルの精緻化に貢献しようとしている。ゲージタイプの降水量計における問題を回避するために、ディスドロメーター(個々の降水粒子粒径、落下速度の計測の統計)を利用する。本講演では、2013年初冬に測定した降雪イベントの解析結果を示す。
本研究は北極域における降水量を高い精度で観測することを第一の目的とし、その結果に基づいて、既存の降水量データの修正及び気候モデルの精緻化に貢献しようとしている。ゲージタイプの降水量計における問題を回避するために、ディスドロメーター(個々の降水粒子粒径、落下速度の計測の統計)を利用する。本講演では、2013年初冬に測定した降雪イベントの解析結果を示す。