日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

インターナショナルセッション(口頭発表)

セッション記号 A (大気海洋・環境科学) » A-GE 地質環境・土壌環境

[A-GE03_30AM2] Subsurface Mass Transport and Environmental Assessment

2014年4月30日(水) 11:00 〜 12:44 213 (2F)

コンビーナ:*森 也寸志(岡山大学大学院環境生命科学研究科)、斎藤 広隆(東京農工大学大学院農学研究院)、川本 健(埼玉大学大学院理工学研究科)、濱本 昌一郎(東京大学大学院農学生命科学研究科)、張 銘(産業技術総合研究所地圏資源環境研究部門)、座長:森 也寸志(岡山大学大学院環境生命科学研究科)、張 銘(産業技術総合研究所地圏資源環境研究部門)

12:20 〜 12:35

[AGE03-P08_PG] 人工マクロポアの輸送システムを用いた土壌表面からの放射性物質の除去促進

ポスター講演3分口頭発表枠

*佐藤 直樹1宮本 珠未2森 也寸志1稲生 栄子3登尾 浩助4 (1.岡山大学 環境理工学部、2.岡山大学院 環境生命科学研究科、3.宮城県農業・園芸総合研究等、4.明治大学 農学部)

キーワード:マクロポア, 土壌劣化, 放射性物質

東日本大震災による被害を受けた福島原子力発電所は、東北地方周辺に放射性物質の降下を引き起こした。降下し放射性物質は土壌表面に吸着されるため、とどまると報告されている。それゆえ表土はぎや深耕は放射性物質を取り除くために効果的である。しかしながら、これらの技術は校庭や農地などの広くて平らな土地で用いることができる。
 多くの果樹園では降下した放射性物質はただちに土壌表万に吸着したわけではなく、交換態イオンとしてとどまり、それが植物根によって吸収され、果実に放射性物質が吸収される。それゆえこの技術は傾斜地のために放射性物物質を管理するために必要となる。
 私たちは土壌表面から効果的に放射性物質を取り除くために人工マクロポアを用いた。人工マクロポアは土壌中に竹繊維で充填したものである。(現地では直径1cm、長さ50cm 実験室では直径6mm、長さ20cm)マクロポアの底には交換態のセシウムを吸着させるためにゼオライトを設置した。(現地では50cm、実験室では20cm)現地実験のためにマクロポアあり・硫酸アンモニウムあり区、マクロポアなし・硫酸ンアンモニウムなし区のような4つの対照区を用意した。室内実験では、安全のためカリウムを用い、400mlの人工降雨を1カ月降らせた。実験結果は人工マクロポアは放射性セシウムとカリウムを下層に効率的に輸送することができることを示した。室内実験では人工マクロポアは排水から放射性セシウムが検出されずに、カリウムを下方に輸送することに成功した。