日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

インターナショナルセッション(ポスター発表)

セッション記号 A (大気海洋・環境科学) » A-GE 地質環境・土壌環境

[A-GE03_30PO1] Subsurface Mass Transport and Environmental Assessment

2014年4月30日(水) 14:00 〜 15:15 3階ポスター会場 (3F)

コンビーナ:*森 也寸志(岡山大学大学院環境生命科学研究科)、斎藤 広隆(東京農工大学大学院農学研究院)、川本 健(埼玉大学大学院理工学研究科)、濱本 昌一郎(東京大学大学院農学生命科学研究科)、張 銘(産業技術総合研究所地圏資源環境研究部門)

14:00 〜 15:15

[AGE03-P10] 劣化土壌における植物バイオマス量に人工マクロポア導入が与える影響

*守分 秀一1森 也寸志1末継 淳1 (1.岡山大学)

キーワード:人工マクロポア, 劣化土壌

排水不良地では強雨によって侵食され、土壌劣化がより早く進む。我々の先行研究では、人工マクロポアの導入によって鉛直浸透の促進と有機物量の増加に成功している。しかしながら、人工マクロポアは土壌水と同時に栄養塩と酸素を供給するために、結果的に有機物量の減少をもたらす心配があった。
 本研究では、セルロースを混ぜた砂のカラム(直径5cm、高さ30cm)を用意し、栄養塩を含んだ210mlの人工降雨を土壌表面に滴下した。有機物の減少が促進されるよう30℃の恒温室に静置した。構造による炭素量の違いを観察するために、未処理区・耕耘区・人工マクロポア導入区の3種を用意した。
 耕耘区では蒸発量が大きく、従来の耕耘法は水分保持で不利だと分かった。一方で人工マクロポア区は排水性の高い構造に関わらず、蒸発量は未処理区と近いものとなった。水分量の影響を受けたために、3試験区で炭素量の鉛直分布に違いがあった。炭素量の鉛直分布の標準偏差は未処理区で小さく、耕耘区とマクロポア区で大きかった。