日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 A (大気海洋・環境科学) » A-HW 水文・陸水・地下水学・水環境

[A-HW27_1AM2] 水循環・水環境

2014年5月1日(木) 11:00 〜 12:15 424 (4F)

コンビーナ:*林 武司(秋田大学教育文化学部)、内田 洋平((独)産業技術総合研究所地質調査総合センター)、樋口 篤志(千葉大学環境リモートセンシング研究センター)、長尾 誠也(金沢大学環日本海域環境研究センター)、座長:林 武司(秋田大学教育文化学部)、内田 洋平((独)産業技術総合研究所地質調査総合センター)、樋口 篤志(千葉大学環境リモートセンシング研究センター)、長尾 誠也(金沢大学環日本海域環境研究センター)

11:30 〜 11:45

[AHW27-10] 高層湿原の冬期水環境に対する積雪の影響評価ー霧多布、サロベツ、尾瀬におけるPALSAR/ALOSデータ解析ー

五十嵐 雅俊1久田 泰広1出村 裕英1、*小川 佳子1祖父江 真一1 (1.会津大学)

キーワード:高層湿原, 水環境, PALSAR, リモートセンシング, 積雪, 泥炭

積雪地域の高層湿原は、冬季の立ち入りが困難であることから、水環境の年間を通したモニタリングはほとんどなされていない。これまで、我々は年平均2 m を超える積雪がある尾瀬湿原に注目し、Lバンド合成開口レーダーの一種である ALOS (だいち)搭載 PALSAR のデータプロダクトを解析した結果、厚い積雪層を透過した下部に広く水が浸潤した領域が存在する可能性が示された。融雪期よりも厳寒期の方が浸潤度合いが大きいことから、この水体の起源は融雪によるものではなく積雪による荷重で泥炭層から絞り出された水と結論づけるに至った。今回は、新たに、北海道の代表的な高層湿原である、霧多布、サロベツ、について、同様の解析を試み、尾瀬との比較を行った。また、浸潤度合いに対する積雪量と泥炭層厚の影響について定量的な議論を行ない、評価した。