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[AHW28-P04] 水文流出モデルによる河川からのリン輸送量推定の現状と課題
キーワード:水文流出モデル, リン, 物質輸送, 流域
森林、農地そして都市から流出したリンは地表流や排水路など様々な経路を通じて、最終的に河川へと流れ込む。そして河道内において物理的、化学的、生物的プロセスを経ることにより、その多くが河道内に保持される。このため、河川へ流入してから海域へと到達するまでに時間を要する。流域物質収支に関する多くの研究事例では、流域内で発生したリンの合計量と、流域から流出したリンの合計量は一致しないことが多い。この原因としては、流域内での保持効果によるものと考えられる。河道内でのリンの保持は、様々なプロセスの複合的な結果によって生じる。このため、河川からのリン流出を考える上で、発生プロセスだけでなく、保持プロセスについても知ることが必要となる。近年では流域の不均一性を考慮することのできる水文流出モデルが使用されつつある。これらは欧米を中心に数多く開発され、最近では河川流量だけでなく水質や土砂流出量の推定精度も向上してきている。
本発表では、流域からのリン輸送量をどの程度の精度で見積もることができるのかについて、水文流出モデルのリン動態プロセスの取り扱いとその問題点について整理し、今後の課題を含め議論を行う。
本発表では、流域からのリン輸送量をどの程度の精度で見積もることができるのかについて、水文流出モデルのリン動態プロセスの取り扱いとその問題点について整理し、今後の課題を含め議論を行う。