日本地球惑星科学連合2014年大会

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口頭発表

セッション記号 A (大気海洋・環境科学) » A-HW 水文・陸水・地下水学・水環境

[A-HW29_2PM1] JapanFlux:水・物質循環における陸域生態系の役割

2014年5月2日(金) 14:15 〜 16:00 314 (3F)

コンビーナ:*平野 高司(北海道大学大学院農学研究院)、山野井 克己((独)森林総合研究所)、市井 和仁(福島大学共生システム理工学類)、三枝 信子(国立環境研究所)、座長:市井 和仁(海洋研究開発機構)

14:30 〜 14:45

[AHW29-02] 陸域炭素循環モデルの初期化方法に関する検討

*伊藤 昭彦1 (1.国立環境研究所)

キーワード:陸域生態系モデル, 初期化, 炭素収支

陸域生態系は長い時間スケールを持つため、モデル研究において初期化は常に問題となる。初期化が不十分であると、人工的なトレンドが生じ、意図せぬCO2のシンクやソースが生じる場合がある。これはモデルシミュレーションの結果を解釈し、観測されたフラックスとの比較を困難にする。これまでは数千年の反復計算によって定常状態を数値的に求める初期化方法が用いられてきたが、その計算負荷は大きく、そこで使用する入力データにも定見は無かった。本研究では、半解析的手法により初期化に要する時間を短縮できる可能性を示し、より一般的で実用的な初期化のあり方について議論を行う。