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[BBG21-03] 地球温暖化に伴う水温上昇が日本近海の藻場分布に及ぼす影響予測
キーワード:藻場, 地球温暖化, 気候予測モデル, カジメ, フタエモク
高解像度気候予測モデルMIROC4hによって得られた1950年から2035年までの海面水温の結果と、フタエモクおよびカジメに関する簡易生物指標を組み合わせることによって、日本近海の熱帯・亜熱帯性藻場と温帯性藻場が将来の地球温暖化にともなう水温上昇による影響評価を行った。1950年から2000年の再現実験の結果は、水温上昇により熱帯・亜熱帯性藻場は北上したこと、温帯性藻場の南限は北上したものの、北限の北上は見られなかったことを示した。RCP4.5シナリオに基づく将来予測結果は、高知県沿岸域では2010年代にカジメからフタエモクへの遷移が起こる可能性を示している。このような、温帯種から熱帯・亜熱帯種への藻場種の遷移は日本近海の沿岸域の生物生産性や食物連鎖網、ひいては生態系サービスの変化をもたらす可能性が示唆される。