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[G02-P01] 関東平野の基盤構造アナログ模型
キーワード:アウトリーチ, 地球科学, 地質学, 普及活動
関東平野の地震防災とその普及活動を目的に,高橋(2008)の基盤深度コンターに基づいて,関東平野の基盤構造のアナログ模型を製作した.模型の製作は,まず厚さ1cmのスチロール板に深さ500mごとのコンター線を写し取り,スチロールカッターでくり抜いた後に重ねて貼り付け,段差をカッターで取り除いたあと紙ヤスリで整形した.つづいて,500mごとにアクリル絵の具で塗色し,地表面(海抜0m)は20万分の1の地質図を貼り付けた.さらに,海岸線や河川,活断層や主要な地名等を裏側に描いたアクリル透明板を重ねた.模型は,深さ方向が4倍に強調されている.模型を見ると,利根川中流低地帯から関東平野の西部,さらに東京湾を経て房総半島にかけて基盤の凹みが明瞭である.また,活断層である立川断層が基盤の沈降部側(北西側)が現在隆起していることから,典型的な印旛ー序運テクトニクスであることがわかる.これら堆積平野下の深い基盤構造によって,長周期地震動が局所的に増幅されると考えられる.