日本地球惑星科学連合2014年大会

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[G-02_29PO1] 地球惑星科学のアウトリーチ

2014年4月29日(火) 18:15 〜 19:30 3階ポスター会場 (3F)

コンビーナ:*植木 岳雪(千葉科学大学危機管理学部)、小森 次郎(帝京平成大学)

18:15 〜 19:30

[G02-P12] 気象研究所におけるマグニチュード体験イベント

*木村 一洋1小林 昭夫1 (1.気象研究所)

キーワード:イベント, 地震, マグニチュード

気象研究所では毎年夏休み期間中にお天気フェアつくばを高層気象台・気象測器検定試験センターと共催で行っており,毎年2000~3000名の参加者が来場する。お天気フェアつくばにおいては、地震計から1m程度離れた床の上を参加者にジャンプしてもらい、渡辺(1971)の式を用いて揺れの振幅をマグニチュードに換算した値を波形とともにパソコンのモニター画面に表示するマグニチュード体験という老若男女みんなが参加できるイベントを実施している。人間がどれだけ頑張ってジャンプしてもマイナスのマグニチュードにしかならないが、このイベントは地震のエネルギーは格段に大きいことを実感してもらうことを目的としており、マグニチュードの違いを視覚的に説明するパネルを別途用意している。このマグニチュード体験イベントは特に小学生の子供たちには大変好評であり、イベント実施時間中は常に長蛇の列ができている状態である。

このマグニチュード体験イベントは、長年の間、N88BASICで書かれたプログラムを元にNEC社製のパソコンPC9801で動作していたが、PC9801の生産が中止されてからもはや十年以上が経過し、今後のマグニチュード体験イベントの実施継続が危惧されていた。そのため、このマグニチュード体験イベントを現在のパソコンの汎用的なOSであるWindows上でも動作できるよう、新たにVisualBasicで書かれたプログラムに移植を行った。移植に際しては、レコーダとパソコンの通信部分のコマンドがレコーダの機種によって様々なため、その部分の改修が最も困難であった。新たにVisualBasicで書かれたプログラムがWindows7上でも動作することが確認できたことから、マグニチュード体験イベントは実施継続の危機的な状況をひとまず脱した。VisualBasicで書かれたプログラムでは、参加者が少なくて時間的な余裕がある場合に参加者のジャンプに伴う揺れの波形やマグニチュードをパソコンのモニター画面に表示するだけでなくプリンターで印刷できる通常モードと、参加者が多くて時間的な余裕がない場合に参加者のジャンプに伴う揺れの波形やマグニチュードをパソコンのモニター画面に即座に表示できる多客モードを用意した。ポスター会場では、このマグニチュード体験イベントを実際に行う。

※ PC9801、N88BASICは、日本電気株式会社の商標または登録商標です。
※ Windows、Visual Basicは米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。
※ 移植作業に際しては、神崎健氏の全面的な協力を得ました。