日本地球惑星科学連合2014年大会

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ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-CG 地球人間圏科学複合領域・一般

[H-CG38_29PO1] 惑星と閉鎖生態系における生物のシステム―微生物からヒトまで

2014年4月29日(火) 14:00 〜 15:15 3階ポスター会場 (3F)

コンビーナ:*富田ー横谷 香織(筑波大学大学院生命環境科学研究科)、小島 洋志(なし)

14:00 〜 15:15

[HCG38-P02] 環境微生物の増殖に与える磁場の影響の解析

*阿部 誠1山名 昌男2安部 智子2 (1.東京電機大学大学院理工学研究科、2.東京電機大学理工学部)

キーワード:磁場, 細菌, 成長曲線

地球上に存在する生物は、地球及び太陽から発生する磁場に曝されてきた。発生する磁場 (地磁気) の強さは両極地で約 60 μ テスラ、赤道で約 30 μ テスラと言われている。さまざまな磁場が存在する宇宙空間で人為的閉鎖生態系の設計を試みる時、異なった磁場環境が細胞にどのような影響を与えるかを理解しておくことは重要である。例えばバクテリアでは、転写を制御するシグマ因子の発現が高磁場環境下で増加することが大腸菌で報告されている。
本研究では、環境中の微生物の増殖に対する磁場の影響に注目した。人為的に作った高磁場に土壌中の微生物を曝して培養を行い、高磁場に曝した場合に地磁気下より多く増殖する微生物を単離し、解析した。
[方法・結果]
大学敷地内から採取した土を様々な液体培地に数グラム添加し、集積培養を行った。その際、ネオジム磁石 (約 0.3 テスラ) をフラスコ底面と周辺部に設置した。数日間培養した後、平板培地でコロニーを観察し、数種類の菌株を単離した。
単離した菌株を数種類の培地を用いて印加磁場 (約 0.3 テスラ) と地磁気下 (対照群 約 50 μ テスラ) で 30℃ で振とう培養し、培養液の濁度を測定することにより菌体数の増加を比較した。地磁気下培養と比較して、磁場を印加した培養で数種類の菌株において濁度に差が見られ、いくつかの菌株で再現性のある培養結果が得られた。その中で最も磁場印加培養により増殖が促進された菌株を NM2 株と命名した。16S rRNA 遺伝子領域の DNA 塩基配列を解析した結果、NM2 は Bacillus 属の近縁種であることがわかった。磁場の影響による細胞内タンパク質の生成量の変化を調べるため、培養菌体からタンパク質を抽出して SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動に供し、比較した。