日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-DS 防災地球科学

[H-DS27_1PO1] 津波とその予測

2014年5月1日(木) 18:15 〜 19:30 3階ポスター会場 (3F)

コンビーナ:*林 豊(気象研究所)、Mas Erick(International Research Institute of Disaster Science)、馬場 俊孝(海洋研究開発機構)

18:15 〜 19:30

[HDS27-P08] 確率論的手法による海底地すべり津波波源推定手法のメキシコ湾への適用

*鴫原 良典1Horrillo Juan2 (1.防衛大学校システム工学群建設環境工学科、2.テキサスA&M大学ガルベストン校)

キーワード:津波, 海底地すべり, モンテカルロシミュレーション

2004年インド洋津波や2011年東北地方太平洋沖津波の被害を受け,過去の歴史津波の記録が不足している地域であっても,津波リスクを科学的に評価する必要性に迫られている.その中でもメキシコ湾は津波リスクの不確実性が特に大きい地域であるが,地質学的見地から,中規模程度の地震に引き起こされる海底地すべりによって巨大津波が発生する可能性が指摘されている.
本研究は,モンテカルロシミュレーションに基づいた確率論的手法を用いて,メキシコ湾で発生する可能性のある海底地すべり津波波源を推定することを目的としている.具体的には,まず,海底地すべりの発生位置や深さ等の地形条件を,観測データから決定された確率分布を用いて求める.次に,地形条件に対応する土質パラメータや地震による水平加速度を求め,海底斜面の安定性解析を行う.同解析から海底地すべり発生が認められる場合,既往の予測式を用いて津波波源振幅を計算する.最終的に,海底地すべりを発生させる地震の発生率と津波の発生確率の積から,海底地すべり津波発生の年確率を求める.本研究では上記のモデルに基づき,数千年から1万年までの再現周期に対する海底地すべり津波波源を推定した.