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[HQR24-06] 2011年東北地方太平洋沖地震時の液状化-流動化現象解明のための地層断面調査 -地表変形状況・簡易貫入試験結果
キーワード:液状化-流動化, 2011東北地方太平洋沖地震, 千葉市美浜区, 人工地層, 地層断面調査, 簡易貫入試験
2011 年3 月11 日に発生した東北地方太平洋沖地震(Mj.9.0)とその余震では,東日本各地に大きな被害をもたらした.千葉市美浜区の公立高校内では,自転車置き場の一部で著しい液状化―流動化現象が発生した.地表面は,噴砂を伴って,部分的に30~40cm程度沈下した.本論では,地表変形状況の報告と,地層断面調査の前調査として,地表面が沈下した部分から沈下していない部分にかけて,株式会社筑波丸東製の斜面調査用簡易貫入試験による調査を行った結果について述べる.調査の結果,地表面の沈下と地層構成との関係が明らかになった.地表の変形状況は,20×20mの範囲において30~40cm程度沈下しており,アスファルトやコンクリートには変形やひび割れが生じていた.自転車置き場の金属製の屋根には歪みが見られた.簡易貫入試験による調査結果は以下のとおりである.1.地表から5~6m以深はNc>20と比較的硬く,旧海底面以下と推定される.これより上位が人工地層であると考えられる.この人自不整合面は,沈下していなかった部分に向かって深くなっていた.2.人工地層の硬さは概ねNc<15であり,Nc<5の柔らかい部分が層状に挟在していた.3.沈下している部分と沈下していない部分では,人工地層の地質構成が異なっていた.沈下していなかった部分では,地質構造は3層で構成され,上部は5